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癒し(大型犬)×癒し(田中圭)が生み出す絆 映画『ハウ』【伊藤さとりのシネマでぷる肌】

映画パーソナリティ・心理カウンセラーの伊藤さとりさんが、お肌も心もぷるっと潤う映画を紹介する連載。毎週水曜日更新なので、水曜日や週末の予定に加えてみてください!


ハウが弱った人に寄り添い、
癒しをくれるロードムービー

アニマルセラピーをご存知でしょうか? 主にワンちゃんが多いのですが、言葉が示す通り人を癒すお仕事をする動物のことを言います。犬を飼っている方ならお分かりの通り、犬は基本的に人との触れ合いを好む傾向が強く、人も体温の高い犬に触れることで「オキシトシン」と言われる「幸せホルモン」が分泌され、心が穏やかになり、なんとお肌まで“ぷる肌”になるんです。そう考えると動物との暮らしって人を幸せにするんだから最高!

そんな犬のマジカルパワーを描いた映画『ハウ』をご紹介します。

突如、フィアンセにフラれた民夫。そんな彼を見かねた上司は、飼い主に捨てられた保護犬を民夫に託します。その大型犬はかすれ声しか出せないことから「ハウ」と名付けられ、民夫と幸せに暮らし始めるのですが、ある日、失踪してしまいます。けれどハウは遠く離れた地で生きていて、出逢った人々にその都度、寄り添い、彼らの心を解していきます。まさにセラピードッグ、ハウ! なんて無垢でなんと愛情深いことか!

主演を務めるのは、俳優犬ベック。映画初主演ながら堂々とした演技で、そのつぶらな瞳に私たち観客は泣かされ、カタルシス効果が得られるのだから、これぞ正真正銘の“癒し犬”。そんなベックを探し続ける民夫にはコメディからシリアスまで演じられる田中圭。『黄泉がえり』『ナミヤ雑貨店の奇跡』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した斉藤ひろしの飼い犬との思い出から生まれた原作と脚本を、『いぬのえいが』(ポチは待っていた)や『グーグーだって猫である』などを発表してきた、自身も猫と暮らす犬童一心監督が愛情たっぷりに描いた涙腺崩壊映画『ハウ』は、観ると優しい人間に変身出来る魔法にかかります。

『ハウ』

【あらすじ】

婚約者にあっさりフラれ、人生最悪な時を迎えていた市役所職員・赤西民夫(田中圭)。
横浜で一人空虚な日々を送る彼は、上司からの勧めで、飼い主に捨てられて保護犬になってしまった真っ白な大型犬を飼うことになってしまう。犬はワンと鳴けず「ハウッ」というかすれた声しか出せない。とびっきり人懐っこいこの犬を、民夫は“ハウ”と名付け、1人と1匹の優しくて温かい日々が始まった。民夫にとって最初は戸惑うことも多かったハウとの暮らしだったが、何をするにもいつも一緒な“2人”の絆は次第に深まり、いつしかかけがえのない存在となっていった。ハウと民夫の最高に幸せな時間はずっと続くと思っていたのだが・・・。そんな時、突然ハウが姿を消す。あらゆる手段を尽くしてハウを探す民夫だが、無情にも「ハウによく似た白い大型犬が事故死した」という情報がもたらされる。しかし、横浜から遠く離れた北の地でハウは生きていた!偶然のアクシデントが重なり、ハウは青森まで運ばれてしまったのだ。
ハウは、大好きな民夫の声を追い求め、「もう一度、君に会いたい」という一心で青森から横浜・798キロの道のりを目指す。民夫はハウがいないという現実に苦しみもがきながらも、少しずつ向き合おうとする。民夫のそばで優しく寄り添う同僚の足立桃子(池田エライザ)の支えもあり、皆それぞれに悲しみを抱えながら生きていることを学んでゆく。一方、ハウは民夫を探して走る道中で、悩みや孤独、悲しみを抱えた人たちと出会う。震災の風評被害に心を痛める女子中学生の麻衣(長澤樹)。愛する夫(石橋蓮司)を亡くし、ひとりで傘屋を営む老女・志津(宮本信子)。深刻なDV被害に遭い、修道院のシェルターに保護された若い女性・めぐみ(モトーラ世理奈)。彼女たちに寄り添い心を癒していく。果たして、長い旅路を経てハウと民夫はもう一度再会することができるのか――。そこには、優しすぎる結末が待っていたーー。

『ハウ』公式HP

公開中
2022/日本/118分
監督:犬童一心 脚本:斉藤ひろし、犬童一心
原作:『ハウ』斉藤ひろし(朝日文庫)
出演:田中圭 池田エライザ  野間口徹、渡辺真起子、モトーラ世理奈、深川麻衣、長澤樹、田中要次、利重剛、伊勢志摩、市川実和子、田畑智子、石田ゆり子(ナレーション)、石橋蓮司、宮本信子

Ⓒ2022「ハウ」製作委員会

公式Instagram

伊藤さとり映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー

邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見等のMCを数多く担当している。また、心理学的な視点からも映画を解説。「ぴあ」、「otocoto」でのコラム連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」、「めざましテレビ」「ひるおび」での映画コーナー等、幅広いメディアで映画を紹介。映画と、映画に関わる全ての人々を愛してやまない映画人。

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