花粉をシャットアウト!お洗濯マイスターに辛い症状を軽減する「衣類のテクニック」を教わりました
執筆者:GLOW編集部
2023年はスギ・ヒノキ花粉が西日本から関東の間で増量。徹底ケアのための服選びや洗濯法を、ライオンのお洗濯マイスター大貫和泉さんに聞きました!
【1. 日々のコーディネートで“花粉がつかない 工夫を!】
花粉の付着量は、生地の素材によっても違います。ポリエステルやナイロン、綿のトレンチコートなどのつるんとした生地に比べ、生地の凹凸に花粉がひっかかりやすいウールセーターやポリエステルのフリースなどは花粉が付着しやすくなります。また、静電気も花粉の付着に影響します。セーターやフリースでも、静電気の発生を抑えておくと花粉の付着量は少なくなります。
①表面の凹凸が少ない衣類でおでかけ
外出の時、外側に着る服は、凹凸が少ない生地でできた衣類(トレンチコート、ジャンパー、トレーナー、チノパン等)がおすすめ。
②静電気が「起きにくい」衣類の組み合わせにする
花粉が付着する原因の一つである静電気を起きにくくするコーディネートがポイント。衣類には、素材ごとに電気の帯びやすさの違いがあり、帯電列の離れたものを組み合わせると静電気が起きやすくなります。
☑静電気が起きやすい組み合わせ
ポリエステルのスカート + ナイロンのタイツ
定番のスカートとタイツ。ポリエステルのスカートとナイロンのタイツの組み合わせは、まつわりつきが起きやすい。
☑静電気が起きにくい組み合わせ
ウールのニット + ウールのマフラー
ウールのニットにアクリルのマフラーを合わせると静電気が起こりやすくなるけど、同素材のウール同士は大丈夫!
[衣類の静電気をおさえる「静電気防止スプレー」も効果的!]
裾と裏部分にもスプレー!
外出前、衣類に静電気防止スプレーをしておきましょう。30cm四方に4秒程度の使用量が目安です。特に、静電気の発生しやすいかばんとこすれる部分やコート、スカート、スラックスの裾など、こすれやすい裏の部分にも忘れずに! なお、着用中にスプレーする場合には、必ず自分でスプレーをしましょう。他人がスプレーすると、まれに静電火花が発生して衣類を焦がすことがあります。
【2. 家に入る前にしっかり花粉を落とす!】
花粉は「家に入る前」に手または洋服ブラシで出来るだけ払い落とす。肩や腕だけでなく、静電気が発生しやすい、バッグがこすれる部分、コートやパンツの裾、ふくらはぎの部分をしっかり払いましょう。髪や帽子、マフラーなども忘れずに。さらに、衣類用粘着ローラーを使うと手では払いきれなかった花粉を取り除くことができます。花粉を払ったあとの手はすぐに洗うように!!
【3. 洗濯時は柔軟剤でパチパチ防止して花粉ガード!】
静電気対策に有効!柔軟剤「ソフラン プレミアム消臭」
静電気対策に有効なのが、お洗濯の仕上げに使う柔軟剤ソフラン プレミアム消臭です。柔軟剤には、衣類をやわらかくしたり、繊維の表面を滑らかにし、すべりが良くなることで静電気が発生しにくくなります。また、電気を逃がす働きもあります。
☑花粉が付着しやすいニットはこう洗う!
Step1 洗い始める前に、「洗濯表示」をチェック!
下のマークがあれば自宅で手洗い、または洗濯機で洗うことができます。手洗いマークの衣類を洗濯機で洗う場合は、洗濯機で洗えるかどうか洗濯機メーカーの情報をチェック!
Step2 汚れている部分に前処理を
洗濯時の色あせや型くずれ、着用中に発生する毛玉を防止する効果のある、おしゃれ着用剤「アクロン」がおすすめ。エリや袖口などに気になる汚れがある時は原液を直接塗布します。
キャップの底などで軽くたたいてなじませると汚れが落ちやすくなります。
Step3 洗濯ネットに入れ、弱水流コースで洗濯! すすぎでは柔軟剤を!
ニットのような伸縮性のある洋服は、標準コースで洗える表示であっても、型くずれを防ぐために、「手洗いコース」「おしゃれ着コース」「ドライコース」など弱水流のコースがおすすめ。「洗濯ネット」に入れると、他の衣類とからんだり、型くずれを防ぐことができます。柔軟剤を使うと、静電気の発生を抑え、花粉が付きにくくなります。柔軟剤は洗濯機の柔軟剤の投入口に入れてからスタートさせましょう。
Step3 すぐに取り出して、形を整えて部屋干し
干す時にニットが伸びたり型くずれしたりしないように、以下の3 ポイントをチェック。
①干す前に、たたんでから両手でたたき、シワを伸ばしたり編み目を整える
②「平干し専用ネット」を使うか、お風呂のフタの上などに「平らに」干す
③竿にかける場合は、袖がたれないように身頃といっしょにかける
平干し
竿干し
【4. 洗濯物は部屋干しで】
花粉シーズンは、花粉の付着を防ぐために部屋干しがおすすめです。
部屋干し臭が気になる方は、「汚れをしっかり落とすこと」と「菌の増殖を防ぐこと」でニオイ対策を。お洗濯では、ニオイの原因となる汚れをしっかり落とし、抗菌効果が高い洗剤「トップスーパーNANOX」と消臭・防臭効果の高い柔軟剤「ソフラン プレミアム消臭」で部屋干し臭を抑えましょう!また、洗濯物の周りで扇風機や衣類乾燥除湿機などの家電や浴室乾燥機を使って早めに乾かすことでニオイ発生の抑制にもなります。
☑花粉シーズンでも外干ししたい人必見!
外干しする時にはこんな工夫を!
花粉シーズンのお洗濯は部屋干しや乾燥機を使用して乾かすのがおすすめです。でも、シーツなどの大物のお洗濯など、どうしても「外干し」したい時は、飛散量の少ない 『早朝』 に干す、乾いたらすぐに花粉をよく振り払ってから取り込む、花粉をよく振りはらってから取り込むことで、洗濯物への花粉の付着や室内への持ち込みを減らすことができます。
●ガイド
ライオン株式会社
お洗濯マイスター 大貫 和泉さん
洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20 年携わる。母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしています。
この記事を書いた人