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【夫婦仲の秘訣】書籍『アラ還十和子』発売記念  君島十和子さん スペシャルインタビュー!

年齢を重ねるごとに美しさを増す君島十和子さんは、GLOW世代の憧れの的。美容家としての探究心、母として妻としてのひたむきな姿、ひとりの女性としてのチャーミングな内面など、気になる十和子さんの魅力がギュッと詰まった新刊『アラ還十和子』が4月20 日に発売しました。これを記念し、人生の先輩、十和子さんにパートナーシップを充実させるヒントを伺いました!


鈍感力という思いやりを持って重い空気を引きずらない

——書籍には、仕事と家庭の両立に苦心しながらも、ご自分なりにバランスを取ってこられたことが書かれています。やるべきことの優先順位のつけ方で十和子さん流のルールがあれば教えてください。
「時期やその時々の状況によって、優先順位はちょっとずつ変わります。もちろん仕事は責任がありますので、“何よりも仕事が優先です! ”ときっぱり言いたいところではあります。でも、やっぱり子どもが小さかった頃は、どうしても子ども優先にせざるをえない時期もありました。母親という存在は自分だけですし、他に手伝ってくれる人がいなければ、自分が動くしかない。“こっちを優先したいのに……”など、毎日がジレンマを抱える自分との戦いですよね。日々葛藤であり、その連続で今に至る気がしています」

——今現在は、娘さんたちも大きくなられてご自分の時間も前よりは持てるのでしょうか。
「そうですね。今は仕事に6〜7割の比重を置いています。ただうちは、夫と同じ会社で一緒に仕事をしていますので、どこからどこまでが家庭なのか、仕事なのか、というのが区切りにくいところはあるんです」

夫婦で仕事をするということ。相手は変わらないけど自分は変われる

——例えば夫婦喧嘩をされた場合、お仕事でもずっと一緒となると大変なこともあるのでは。
「そうですね。いつも一緒にいるぶん、仕事がやりにくくなるような喧嘩はしないように努力しています。会社では立場が違うので、その線をわきまえ、互いのテリトリーを侵さないということは意識しています。夫が受け持つべきところにわたしは口出ししません。その代わり、夫にも私の分野にはあまり口出しして欲しくないです。口出しされても聞かないと思います(笑)」

——その一線の見極めというのは、長い夫婦生活の中で見えてきたものですか?
「夫婦の歴史もあると思いますし、このコロナ禍で随分仕事への向かい方が変化したことも大きいと思います。リモートが可能になったことで、取材も打ち合わせも家にいてもできるので、働き方の幅が広がり、お互いにストレスがなくなりました。気持ち的に余裕が生まれ、ふたりの関係にも風穴が通りやすくなった気がします」

——ギクシャクした後の仲直り法を教えてください。
「基本的には、“家には持ち込まない”というのが暗黙のルールです。会社から一歩出たら、空気を転換するんです。お互いに違う話題をふってきたら、それが合図。でも人間ですから、素直に乗り切れない時もありますけれど、そこはもうお互いの鈍感力が大事。見て見ぬふりをして通常の空気に戻り、相手のイライラが収まるのを待つのが賢明だと思います。夫は沈黙に弱いタイプで、わたしにワーワー言われるよりも、黙られる方がストレスに感じるのだとか。なので、ご機嫌斜めの時は、とりあえず相槌だけは打っておくんです(笑)。喧嘩が大きくなる前に芽を摘み、お互いに逃げ道を確保しておくことは大事。ただ大前提として言えるのは、相手を正そうと思わないことです。相手を変えるのではなく、自分が変わることで道は開けると思っています」

——かなり不躾な質問なのですが、長い結婚生活の中で離婚がよぎったことはありますか?
「そこまで考えたことはないですけども、こうやって夫婦で仕事をしていますので、“夫婦の仲がうまくいかなくなったら、この仕事どうなるんだろう?”という話を何気なく夫にした時があります。そうしたら、案外ドライで“いやー、こっちの権利はあなたが持って、こっちはこっちが持って……”みたいなことをスラスラ言うので、あっけにとられてしまいました。それ、普段から考えていたの? って(笑)。あまりにも理路整然と言葉が出てきたので、“あーわかりました、そうしましょ”なんてわたしも言っちゃっいましたけれど。そこは、裏返すと夫の経営者としての責任感なのかもしれないですね」

——ひとりの人を一生愛し続けることについて、十和子さんはどうお考えですか?
「愛の形って、少しずつ変わっていくものなんじゃないかと思います。わたしの場合は、最初は男女の愛でしたけれども、それがいつしか同志愛になって、最近は“あぁ、こんなに頑張っているんだね”と、まるで母性に似た、包み込むような愛を主人に向けている時がある気がします」

——じゃあ、ドキドキみたいなものは……?
「ドキドキはちょっとないですけど(笑)、夫がかけてくれる言葉の温かみをいつも感じています。割と“綺麗だね”、“かわいいね”、“似合うね”ということを口にするタイプ。そう言う風に見てくれているということは、とてもありがたいことですよね。だからその気持ちを裏切るようなことはしたくないですし、私も言葉にして気持ちを伝えるようにしています」

いろんな付き合い方のお友達を、自分なりに大切にしたい

——書籍の中で印象的だったのが、大人になってからの友人の作り方が書かれた章です。十和子さんにとって、友達とはどういう存在ですか?
「同じ方向を向いて、何かを一緒に楽しんだり、共感し合えるような人が友達なのではないでしょうか。とはいえ長くいきていると人との関係性は変化するもの。だから、一時期はすべてのことを共有していたけれど、いつの間にか疎遠になってしまったという人もいます。でも、そういう方々もわたしは友達としてカウントしたい。幼馴染や同級生などは、利害関係なくお互いの話をできますし、大人になってからのお友達は、お互いの立場を超えて応援しあう互助関係みたいなものがある。それぞれに大切な関係だと思います」

——いちど疎遠になってしまうと、なかなか友人関係を復活させるのが難しい気がします……。
「人にはキャパがあると思います。物も人間関係も、全部ハンドリングするのは正直無理だと思うんです。特にわたしは器用なタイプではないので、やっぱり目の前のことに全力投球しているうちに、やっぱり溢れてしまう関係性もある。それでフッと向こうから手を離されてしまうのであれば、それは仕方がないと思いますし、自分が思うところがあれば“ご無沙汰しちゃってごめんなさい”と理由を添えて“あなたは大切なわたしの友達です”ということを伝えたいです。だから、会う頻度は関係性の深さに比例しないと思っています。そして、大事な友達だからといって自分のすべてのことを共有できるかと言ったら、そうとも限らない。そこは決して無理強いすることではない、と思っています」

——では最後に、GLOW読者へのメッセージをお願いします。
「私が子育てや仕事を始めた頃、壁にぶち当たること、後悔すること、悔しい思いをすることがたくさんありました。その時にちょっとしたヒントだったり、アドバイスをもらうことができていたら、こんなに遠回りしたり、エネルギーを費やして疲弊しないで済んだのに……と思うことが結構ありましたので、ちょっと暑苦しく感じられるかもしれないのですが、そういう過去の私のような方に手にとっていただけたらと、この度『アラ還十和子』を執筆しました。何かのヒントや気づきのきっかけになれたら、私もすごくうれしいな、と思います」


君島十和子さん

1966年東京都生まれ。FTCクリエイティブ・ディレクター、美容家。二人の娘をもつ母。雑誌の専属モデルや女優として活躍後、結婚を機に芸能界を引退するも、美容への意識の高さに注目が集まり各女性誌で取り上げられる。『十和子道』(集英社)、『十和子イズム』(講談社)など著書も多数。現在はテレビや雑誌にて活躍しながら、自身のSNSでも飾らない等身大の姿やファンに寄り添った配信が大好評。

YouTube「君島十和子チャンネル」もチェック!

Felice Towako Cosmeのインスタグラム


書籍『アラ還十和子』

『アラ還十和子』1760円(講談社)

50代も半ばを過ぎ、アラ還の君島十和子さんが、これから先に年齢を重ねる人に向けて知っていることを教えたい、と美容や更年期、子育て、趣味などライフスタイル全般を綴った保存版の一冊。暗闇の中のラジオ体操、娘さんとの推し活など、その美貌、お茶目な部分、働く女性としての凛々しい一面など色々な十和子さんを知ることができます。

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ヘア&メイク=黒田啓蔵(Iris) スタイリング=後藤仁子 撮影=嶋田礼奈 取材・文=土谷沙織  

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