吉田羊が悲劇の王子を演じる、舞台『ハムレットQ1』5月~6月上演!【東京・大阪・愛知・福岡】
執筆者:GLOW編集部
ウィリアム・シェイクスピアの4大悲劇『ハムレット』の原本Q1版を吉田羊さん主演で舞台化。共演の方々や上演スケジュールなど概要を紹介! ちなみに4大悲劇は『ハムレット』『リア王』『マクベス』『オセロー』です。
【3種類の原本がある『ハムレット』】
『ハムレット』は1600年ごろに書かれたと言われているシェイクスピアの戯曲。三種類の原本があり、二つの四折版(Quatro)がQ1 とQ2、もう一つの二折本(Folio)がF1 と呼ばれています。現在では、Q1(1603 年刊行/約2,150行)が、Q2(1604~1605 年刊行/約3,700行)の原型ではないかという説も多く、Q2 は草稿版、F1(1623 年刊行/約3,550行)が当時の劇団保管の演出台本で、Q2を参考に制作されたとも言われています。今回上演するQ1は、⾧さが現行のF1 版の約半分、物語が凝縮されています。
今回の戯曲の訳を手がけた松岡和子さんは「三つの古本は⾧さが違います。一番短いQ1は上演台本として魅力があります。なにしろ短いから、劇としての展開が早い。上演時間も短い。主人公があまり物思いに耽らない。ハムレットと言えば独白が有名ですが、そもそもQ1の独白の回数はQ2やF1より少なく、各独白が短い。でもこの人物の特徴である言葉遊びはQ1でも楽しめます。また、母ガートルードとの関係も、Q1をご覧になると、あっと驚くのでは? Q1によって、いままで知らなかったハムレットの顔が見えてくるはずです」とコメント。
【3年ぶりのタッグ、演出・森新太郎×主演・吉田羊】
主人公のハムレットを演じるのは、吉田羊さん。現在GLOW3月号の表紙を飾ってくださっており、ドラマや映画で大活躍。近年はコンスタントに舞台出演しており、森新太郎さん演出の『ジュリアス・シーザー』(2021 年)で、第56 回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。森さんとの再タッグで、ハムレットの複雑な心理をより繊細に、そして鮮明に浮かび上がらせます。
ハムレットの恋人オフィーリア役には、モデルとしても活躍し、多くの映像作品に出演、多方面で精力的に活動する飯豊まりえさん。ハムレットの親友ホレイショー役には、端正な魅力で、2.5次元の舞台から本格的な舞台まで多彩に活躍する牧島輝さん。オフィーリアの兄レアティーズ役には、個性的な演技で映像・舞台問わず、数々の作品で強い印象を残す大鶴佐助さん。ハムレットの母親ガートルード役には、舞台のみならず数多くの映像作品で存在感を放つ広岡由里子さん。ハムレットの叔父で策略によって王位を手にするクローディアス役には、歌手としてもライブを中心に積極的に活動する一方で昨年俳優デビュー35 周年を迎えその円熟した演技で幅広く活躍する吉田栄作さんと華々しい役者がそろいます。
吉田羊さんの舞台にかける思い
森新太郎さんと再びのシェイクスピア。前作『ジュリアス・シーザー』が終わった瞬間から願っていた舞台が叶い、夢のようです。血がたぎり、髪の毛一本にまで神経が通るようなパッションに満ちたあの稽古の日々がもう一度訪れるのかと思うと既にワクワクが止まりません。前回のオールフィメールという趣向とは打って変わり、今回はまさしく男性役、そして戯曲は「Q1」。想像するだに新しく、挑戦的な舞台になりそうです。共演の皆さまは、華やかさと力強さ、そして色気を放つ方々ばかり。知恵を出し合い、切磋琢磨しながら、皆一丸となって『ハムレットQ1』を作り上げたいと思います。シェイクスピアの言葉の美しさ、読み解く面白さを、みなさまと共有できれば幸いです。どうぞ、応援よろしくお願いいたします。
PARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』
【あらすじ】デンマーク王が急死、王の弟クローディアスが王妃と結婚して王の座につく。
悲しみに沈むデンマーク王の息子の王子ハムレットはある日、父の亡霊と会い、その死がクローディアスによる毒殺だと知る。ハムレットは狂気を装い、復讐を誓うのだった……。
作:ウィリアム・シェイクスピア
訳:松岡和子
演出:森新太郎
出演:吉田羊 飯豊まりえ 牧島輝 大鶴佐助 広岡由里子 吉田栄作 ほか
【東京公演】2024 年5 月11 日(土)~6 月2 日(日) PARCO 劇場
【大阪公演】2024 年6 月8 日(土)・9 日(日)森ノ宮ピロティホール
【愛知公演】2024 年6 月15 日(土)・16 日(日) 東海市芸術劇場 大ホール
【福岡公演】2024 年6 月22 日(土)・23 日(日)久留米シティプラザ ザ・グランドホール
この記事を書いた人