凰稀かなめさん「ふだんの生活の中でお芝居のヒントを探します」【輝け! ヴィーナス力Vol.7】
執筆者:根岸聖子
宝塚歌劇団出身のステキな方が異なるファッションを披露する『輝け! ヴィーナス力』。凰稀かなめさんのリラクシーなニットスタイル、クールなスーツの着こなしをご覧ください!
リラックスした私!
肌触りよく好みなスカートスタイル
「普段はラクな服が多くて。特にクチネロは肌触りがよく、デザイン性と色味が絶妙。グレージュといった色は、30代後半から好きになりました」(凰稀さん)
お芝居をしているときが
一番元気だと思います
宝塚時代は男役として、普段から男物のスーツを着て過ごすことが多かったという凰稀かなめさん。ファッションもプライベートも、まずは仕事ありき、という生活を送ってきた。
「シリアス、コメディといろんなテイストの役、衣装を着ていたので、日常で着る服の色も、偏らないようにしていました。明るい服を着ていると、自然と気分も上向きになる。着る服によって、どう自分の内面に影響するのか、といったことも意識していましたね」
今では仕事と服は切り離して楽しむようになったが、オンでもオフでも、頭の中にあるのは「お芝居」のこと。
「特に、ストレートの舞台が好きなんです。以前は歌と踊りと芝居が必ずセットでしたが、退団後は、新たな挑戦ができるようになった。今年の春にやった2人芝居は、稽古期間が5日間で、台本が完成したのが初日の2日前でした。台本が来た日に全部覚えて、夜に稽古をして、変更箇所を覚え直して本番、というハードな日々だったけど、こういうお芝居、やっぱり好きだなと思いました。私はお芝居をしているときが一番、元気だと思います(笑)」
骨の髄まで芝居好きな凰稀さん。プライベートな時間もお芝居のために観察眼を磨き、自らの糧としている。
「普段の生活の中に、お芝居のヒントってたくさんあるんです。道ゆく人たちの歩き方も、カフェにいるカップルのやりとりも。食事をしている姿を見れば、どんな性格の人なのか大体わかります。家にいるときも、お芝居の“間”を勉強するために、コントや吉本新喜劇を観たりしますし、お芝居につながることをするのが本当に楽しいんです」
大人スーツな私!
キャメルのパンツスーツで決める
“ラクゆる”ファッションとは真逆の、パリッとしたパンツスーツに挑戦。「キャメルのスーツは、今まであまり着たことがなかったので新鮮です」(凰稀さん)
PROFILE
凰稀かなめ(おうきかなめ)
女優。9月4日生まれ、神奈川県出身。2000年に宝塚歌劇団に入団、’12年に宙組トップスターに。退団後はドラマ、映画にも活躍の場を広げ、映画『マスカレード・ナイト』、ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』などに出演。8月20日から上演のミュージカル『DOROTHY(ドロシー)~オズの魔法使い~』では西の魔女を演じる。
モデル=凰稀かなめ 撮影=葛川栄蔵 スタイリング=大沼こずえ<eleven.> ヘア&メイク=岡田知子<Tron.> 取材・文=根岸聖子 ※GLOW2022年9月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
この記事を書いた人
女性誌、テレビ誌、インタビュー誌など定期刊行物やwebサイトで音楽、映画、舞台、ドラマなどエンタメ系のインタビューやレポートを執筆。好奇心の赴くままに、体験もの、実用記事、書籍なども常時進行中。