• Culture

GLOWの
記事をシェア

【インドの犬映画】『チャーリー』ラブラドールとチャップリン好きな孤独な男の旅 6/28公開【伊藤さとりのシネマでぷる肌‼】

執筆者:伊藤さとり

観客も一緒に旅をし、動物への愛を感じられる

更にスタッフの映画愛も随所に見受けられるのもポイント。まずチャーリーという名前の由来は名優チャーリー・チャップリンから付けられ、ダルマがチャップリンを好きでテレビで『独裁者』(1940)や『犬の生活』(1918)などを見ているシーンが映し出されます。それだけでなく『E.T.』(1982)がテレビに映るカットまで。そこはきっと、E.T.とエリオットさながら犬のチャーリーとダルマが外の世界(旅)に飛び出すという意味合いなのかもしれません。
しかも主演のラクシットの映画への思いは強く、制作も務め、5年以上の歳月をかけて映画を完成。お陰でサイドカーに犬を乗せてバイクで走りながら南インドから雪山を目指す物語に、観客も旅をしているような感覚を味わえてしまいます。ちなみにダンスはないけれど歌は随所に散りばめられていて、時にはミュージシャンも劇中に登場、チャーリーとダルマの思いを歌で代弁してくれます。そして何より忘れてはならないのは、本作では動物愛護のメッセージをハッキリ伝えていること。悪徳ブリーダーへの注意と犬への愛が詰まった癒され度MAXの映画に心も浄化されますよ。
--伊藤さとり

この記事を書いた人

映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー 伊藤さとり

SPECIALIST

映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー

執筆記事一覧を見る

邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見等のMCを数多く担当している。また、心理学的な視点からも映画を解説。12月に新著は『映画のセリフで心をチャージ 愛の告白100選』(KADOKAWA)。「ぴあ」、「otocoto」でのコラム連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」、「めざましテレビ」「ひるおび」での映画コーナー等、幅広いメディアで映画を紹介。映画と、映画に関わる全ての人々を愛してやまない映画人。

記事一覧へ戻る

GLOWの記事をシェア!

関連記事