映画『スオミの話をしよう』超豪華トーク! 三谷幸喜│長澤まさみ│西島秀俊│松坂桃李が撮影の裏話を語る!
執筆者:根岸聖子
三谷幸喜監督×長澤まさみ×西島秀俊×松坂桃李トーク
入念なリハーサル、本当は合宿したかった!
――本作は映画ですが、かなり入念にリハーサルを行ったとか。
三谷 映画の撮影ではスケジュール的に、なかなかリハーサルというのはできないのですが、舞台をやっている人間としては、基本的に1ヶ月稽古して本番を迎えるというのが普通なんです。そこから本番が始まって、千穐楽になると俳優さんたちの芝居もより自然になり、覚えたセリフを言っているのではなく俳優さんたちが“私たちは本当に芝居をしているんだろうか、これはアドリブなんじゃないか!?”と思えるくらいの空気感になる。メインの動きや段取りを完璧に染み込ませながら、その場で思いついたことで動きやセリフを足しつつ、より豊かなシーンになっていくという。それが映画でもできたらというのは、以前から考えていたことだったんです。
長澤 私は稽古ができて、素直にとてもうれしかったです。作品がワンシチュエーションの会話劇ですから、稽古でお互い俳優同士で感覚をつかみ合いながら洗練されていく。その段階がしっかりと踏めたので、ありがたい環境でしたね。
西島 僕は舞台の経験はほとんどないのですが、映画もやはり準備をすればするほどいいものになると思います。役者が個々に準備をして、現場で一斉に合わせていくというのが通常のやり方ではあるのですが、今回こうやって、全員で一緒に準備ができたことは貴重な体験でした。
松坂 僕も映画でこれだけリハーサルを重ねるというのがはじめてだったのですが、繰り返し行うことによって役のブラッシュアップにもなるし、会話のテンポ感や雰囲気にも新しいものが生まれたりする。いろいろ試せる時間がいただけたので、リハーサルはすごく楽しかったです。
西島 本当に楽しかったよね。
長澤 毎回これがいい(笑)。
三谷 実は合宿したかったんだよね。
長澤 いいですね、したいです!
西島 でも三谷さん、ひとりだけ帰りそうですよね(笑)。
三谷 はい、僕は通いで(笑)。
この記事を書いた人
女性誌、テレビ誌、インタビュー誌など定期刊行物やwebサイトで音楽、映画、舞台、ドラマなどエンタメ系のインタビューやレポートを執筆。好奇心の赴くままに、体験もの、実用記事、書籍なども常時進行中。