稲垣吾郎のベートーヴェンがハマり役! 舞台『No.9 ー不滅の旋律ー』公演100回達成! 囲み取材レポ「同じメンバーで続けていきたい」
執筆者:GLOW編集部
稲垣吾郎さん主演舞台『No.9 ―不滅の旋律―』の東京公演が、12月21日に開幕。劇団☆新感線の中島かずきさんが脚本、白井晃さんが演出、三宅純さんが音楽監督を務め、音楽家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの苦悩の人生と創作への情熱、深層に迫った今作。2015年の初演、2018年、2020年の上演に続き、4年ぶり4度目の再公演。12月24日、100公演を記念して行われた稲垣さん、剛力彩芽さん、演出の白井晃さんが登壇した囲み取材の様子をレポート!
『No.9 -不滅の旋律-』100回公演記念取材レポ
【稲垣さんのベートーヴェン、剛力さんのマリアについて】
ベートーヴェンの火種みたいなものが常に自分の中にある(稲垣)
——今日(12月24日)公演100回を迎えます。
稲垣吾郎「初日入れて今日で3日目になるんですけど、今日100回目を迎えるということで、スイッチが入ってきてますし。あ、今入っていても遅いのか(笑)。本当に毎日幸せですね。たくさんのお客さん来ていただけるので、幸せをかみしめながら、大切に演じていければと思っています」
——ベートーヴェンを演じながら、自分で深みが加わったということは感じていますか?
稲垣「だといいんですけどね。『No.9』は3年、4年ぶりぐらいの舞台になるんですけど、やっぱりベートーヴェンスイッチのリモコンがオフになっていても、主電源が切れてない感じで、ベートーヴェンの火種みたいなものが、常に自分の中にあるんです。そういう感覚で、今回また蘇ってきている感じです。深みというのは、本当に出てきているといいんですけれど、それはみなさんに見ていただいて、決めていただこうと思います」
——自分のリモコンは、お客様がいてこそスイッチが入りますか?
稲垣「そうですね。すぐスイッチオンオフにするタイプなんですけど(笑)、主電源は挿したままだと思います。本当に楽しく毎日やっています」
「吾郎さんのベートヴェンは、いい意味で変わっていないけど、年齢とともに深みを感じる」(剛力)
——剛力さんは3回目の出演となりますね。
剛力彩芽「やっぱりマリアとしてここに、ベートーヴェンの隣にいさせてもらえることは本当に嬉しいことです。そして、みんなが大好きな「第九」という音楽とともに、みなさんと一緒にいられることは嬉しいことだと感じています」
——吾郎さんのベートーヴェンの変化は感じていますか?
稲垣「それはお互いにですよね」
剛力「いい意味で、ベートーヴェンなんですよね。ずっと変わっていないといったら変わっていない。出会った頃からベートーヴェンっていうか。本当にベートーヴェンそのものなんですけど、でも、やっぱり年を重ねてベートーヴェンのストーリーの中で、どんどん年齢が上がっていっているので、そういう深みがあると思います。私も年齢が上がってきているのもあると思うんですけど、ベートーヴェンへの愛情というか、彼に対して対応することができる感じがします」
「剛力さんのマリアからは深い愛、母性を感じる」(稲垣)
稲垣「この作品ってベートーヴェンが28歳くらい、20代後半くらいから、最後は初演の『No.9』を作ってからの話なんですけど、50代という長い時間を演じるので、剛力さんのマリアの変化もすごく感じます。その深い愛、母性を感じてます」
剛力「ありがとうございます!」
稲垣「それはもう全然。初演の頃から目覚ましい成長で、素晴らしいですし、頼もしい。
剛力「頼もしいですか(笑)。嬉しいです」
稲垣「お母さんみたい(笑)。嬉しいです(笑)」
——白井さんから見て、お二人の変化というのは、どういうところがありましたか。
白井晃「今回4回目で、吾郎さんのベートヴェンは、深みと、それから、重みといいますか。そして、落ち着きも感じますし、とても重厚さが増しているな、というのが実感です。剛力さんのマリアは、永遠にマリアで、マリアそのものという感じで、変わらずマリアです。でも、大人になってきたマリアというか。長年やってこられた信頼も感じますし、そういった意味での落ち着きをすごく感じています」
「初日からもう一度新しく「No.9」と一度向かい合おうと思ってやってきた」(白井)
——初演から今回4回目ということで、何か変わったところとか、見て欲しいところなどありますか?
稲垣「具体的には、深みとか、重みというのも重ねていることもありますが、実際に音楽とかセリフとかも」
白井「そうですね。少し見直してみたりして」
稲垣「ピアノソナタも、増やしてみたり、曲も増えたり。4回目ともなると、前回、前々回などの成功体験みたいなものを、なぞる形だったら、良くないなと。そうするとマンネリしてしまいますし、お客様も何度か見てくださっている方もいらっしゃるので、まったく新しいものを一から。キャストもスタッフも新しく参加された方がいらっしゃるので、また一からすべて壊して作るという、その感覚できています」
白井「稽古の初日に思ったことは、もう一度新しく「No.9」と一度向かい合おうと思ってやってきました」
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