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非効率な営業のノウハウが親子関係・人間関係に効く! 「周囲に宣言すること、やってみることが大事」【著者インタビュー】

執筆者:杉嶋未来

PRのプロが家庭でも実践している「やってみたの法則」

──『非効率思考』で語られていた「やってみたの法則」も印象的でした。
僕は著者から何かおすすめされたりアドバイスをもらったら、“やってみる”ようにしているんです。話を聞いて『面白そうだな』と思ったら、実践して感想を伝える。これが意外とすごく大事で、自分でやってみることで、その本の内容が“自分ごと”になるんですよね。今回の本でも、僕自身が経験してきたことをベースに書いたので、読んだ人にも『ちょっと真似してみよう』と思ってもらえたら嬉しいですね

──「やってみたの法則」は、なぜそんなに効果的なんでしょう?
簡単に言うと、“人に言われたことをすぐやる”って、相手にすごく響くんですよ。誰かが『この味噌、すごくおいしいよ』って教えてくれたら、すぐに買って『食べてみたらおいしかったよ!』って感想を伝える。これを繰り返すと、相手も『じゃあ、次も教えてあげよう』ってなるんです。仕事でも同じで、誰かに『このメディアに出たい』と言われたら、すぐに動く。小さな行動の積み重ねが、相手との関係を強くするんです

──黒田さんご自身も、ご家族との関わりで「相手の心を動かす」ことを意識されていますか?
「いや、僕の奥さんからしたら、そこまではできてないかもしれないです(笑)。でも、2月のバレンタインデーの日、英会話の先生に『奥さんにバラを買って帰りなさい!』って言われて、すぐ“やってみたの法則”を実践しました。僕はバレンタインって男性がもらう側だと思っていたんですけど、先生が『私は14歳からバラをもらわなかった年はない』って言うから、そんなものかと思って(笑)。で、帰り道にバラを買って、妻に渡したんですよ。そうしたら、意外と喜んでくれて。でも、それ以上に娘たちが『パパ、やるじゃん!』って褒めてくれたのが嬉しかったですね」

──英会話の先生に報告も?
「もちろん(笑)。先生に『バラをプレゼントしました』って伝えたら、すごく喜んでくれて。そうしたら、『またいいこと教えてあげるね』って。結局、“やってみて伝える”ことが、どんな人間関係でも大事なんですよね」

──先生も嬉しいし、黒田さんは奥さんに喜ばれ、娘さんにも褒められて、いいことしかないですもんね。
そうなんですよ。『やってみます!』っていう人は多いけど、実際にやる人は意外と少ないんですよね。だから僕は必ずやってみて、感想を伝えます。それは、僕自身が人に本や映画をすすめて、相手が『読みました!』『観ました!』と感想を言ってくれると嬉しいからなんですけど。おすすめなのは、職場の人や友人だけでなく、相手が子どもでも同じようにすること。僕は子どもが何かをすすめてくれたときも、必ず“やってみて、感想を伝える”って決めてるんです。『このYouTube面白いよ!』っておすすめされたら、必ず見る。そして『面白かった!』って伝える。そうすると、次も教えてくれるようになる。忙しいからってスルーしないで、やってみた感想を伝えることで、関係性が全然変わってきます。仕事でもプライベートでも、コミュニケーションがどんどん回り出す。それが僕の“非効率思考”の基本です

──それに「やってみたの法則」を続けると、毎日が楽しそうです。
「ほんと、そう思います。大人になると、つい“理由”を考えて動けなくなることがあるけど、まずは“やってみる”。それが結局、一番楽しいし、いろんなことが動き出すきっかけになると思うんです」

家庭でも仕事でも「宣言」が大事

──また、日々のルーティンを作る上で、“やりすぎないこと”と“やらない日を作らないこと”のバランスが大事だとおっしゃっていますが、特に40代女性が仕事や家事、プライベートを両立しながら継続するためのコツを教えてください。
「一番は“宣言すること”。“なんとなくやろうかな”と思っていることって、つい後回しになるんです。でも、『私はこれをやります!』って宣言するだけで、行動が変わります。ダイエットでも勉強でも、『5キロ痩せる!』って言うと、周りの人が情報をくれたり、協力してくれたりする。もちろんリスクはあるけど、宣言すると達成した時のご褒美が全然違います。達成した時に周りが褒めてくれて、子どもにも『ママ、すごいね!』って言われることが一番の報酬ですよね」

──ダメだったらどうしよう、恥ずかしいなと思って宣言しないことが多いです(笑)。
「そのリスクは感じますよね(笑)。そこは僕も同じです。でも、今回の本はどうしても10万部目指していて、『10万部売る』って宣言する。そうすると、それを達成するためにみんなが手伝ってくれて、知恵が集まってくる。周囲の人たちが助けてくれるんです。家での小さなことで言うと、僕が『毎日、英語を勉強する』って家族に宣言したので、娘たちが『どう?続いてる?』って聞いてくれるんですよ。そうなると、サボれなくなる(笑)。家庭でも職場でも、周りを巻き込むことで、行動が継続しやすくなるんですよね」

この記事を書いた人

舞台の制作を経てライターへ。女性誌、インタビュー誌、劇場用パンフレットやwebサイトで音楽、映画、舞台、ドラマなどエンタメ系のインタビューやレポートを執筆。著書に『ぜんぶ! 海外ドラマ』がある。

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