痛みを取り除くことは女性の権利、東京都が10月から無痛分娩への補助を開始|湯山玲子のジェンダーフリー放談
「無痛分娩は甘えである」という言葉の暴力の呪い
なぜならば、皆さんご存じの「お腹を痛めて産むことで愛情が深くなる」という根拠のない言い伝えと、「無痛分娩は甘えである」というこれまた、母親の資格を勝手に決めつける言葉の暴力の呪いが、女性をして骨折よりも痛く、指の切断と同等といわれる出産の痛みにあえて耐える方を選ばせてきたからである。出産の痛みに耐えた女性は夫から畏敬の念を持たれる。特に出産に立ち会ったりしたら、想いはマックス。法外な痛み体験があるからこそ妻は家庭内でマウントが取れるという損得勘定も、そこには存在するのではないか。