小西真奈美さん「 やりたいことがあったら、悩む前にやってしまおう」【これから先のわたしへ】
執筆者:土谷沙織
これから先のわたしへ
「Aging Gracefully」は、40代、50代女性のこれからを応援する、朝日新聞社とGLOWの共同プロジェクト。インタビュー『これから先のわたしへ』では、Aging Gracefullyをテーマに、 憧れの女性像や、一緒に歩んでいきたい相棒アイテム、自分らしくいられるモノやコトなど、わたしの“これから”をお伺いしています。
女優 小西真奈美さん
1978年10月27日生まれ。女優・歌手。1998年、舞台「寝取られ宗介」でデビュー。数々のドラマ、映画、舞台、CMに出演。今春より、バレエをはじめ、踊ることを愛する人々をサポートする「CCJ」にスタッフとして参加。
やりたいことがあったら、悩む前にやってしまおう
私が素敵だと思う年上の方に共通しているのは、「おかげさまで」という謙虚なものごし。そして、年齢に関係なく学ぶ姿勢、チャレンジする意欲を持ち、軽やかに人生を楽しんでいらっしゃる。知らないことは「教えてください」と聞ける人は魅力的だし、そんなやりとりさえも楽しまれる姿が尊いです。そういう方からは、強さ、豊かさ、深みが自然とにじみ出ている気がします。私も年齢を重ねていく中で、そんな素敵な大人になれたらいいな、と思っています。
子どもの頃から好奇心旺盛なのに怖がりなので、基本的には「躊躇する前にやってしまおう」というタイプです。だからワインエキスパートの勉強みたいに、難易度の高いものに無謀にチャレンジをしてしまうことも(笑)。でも、それでいいんです。コロナ禍を過ごしながら感じましたが、人生には何の保証もないのだから、「いつか」と言わず、やりたいと思ったことは、なるべくすぐ実行したほうがいい。例え失敗しても、笑い話に変えられればOKくらいの感覚でちょうどいいと思うのです。
ワインの面白さ・楽しさを
味わうために目下勉強中
「自分で好みのワインを選べるようになったら楽しいと思い、ワインエキスパートの資格を取得するための勉強をしています。時間があるときは、朝5時に起きて2時間くらい机に向かうことも。講習会では、ぶどうの品種や土壌のことまで深く学びます」(小西さん)
30代から始めたバレエは
自分の心を支える大切なもの
私は30代でバレエを始めました。最初は何もできない自分にがっかりしたけれど、7~8年続けてきた今は、「地道に積み重ねたものがあるから、私は大丈夫」という、苦しい時の心の支えになっています。
自分で決め、お金と時間をかけて取り組み、その経験から何かを得るという喜び。それは責任と引き換えに得られる、大人ゆえの幸福なのだと思います。そんなワクワクに満ちた日々の先に、未来の自分がいる。そう思うと、50代、60代の自分がすごく楽しみです。
「あるバレエ団のガラ(コンサート形式の公演)を観て、身体と表現力だけでこんなにも人を感動させるとは!と衝撃を受けたのが、バレエを始めるきっかけ。つい最近も、来日されたドイツの名門、シュツットガルト・バレエ団のガラ公演を鑑賞し、もう大感激でした! 」(小西さん)。
写真は『シュツットガルト・バレエ団 輝けるスターたち』の演目より(協力:日本舞台芸術振興会)。
Photo:Kiyonori Hasegawa
取材・文=土谷沙織 ※GLOW2022年6月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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