奥菜 恵さん「 「ありがとう」は思うだけでなく言葉で伝えたい」犬や猫との暮らしも家族の絆が強まる【これから先のわたしへ】
執筆者:土谷沙織
これから先のわたしへ
「Aging Gracefully」は、40代、50代女性のこれからを応援する、朝日新聞社とGLOWの共同プロジェクト。インタビュー『これから先のわたしへ』では、Aging Gracefullyをテーマに、 憧れの女性像や、一緒に歩んでいきたい相棒アイテム、自分らしくいられるモノやコトなど、わたしの“これから”をお伺いしています。
女優 奥菜恵さん
1979年、広島県生まれ。1992年、映画『パ★テ★オ PATIO』でデビュー。その後も女優として数々の映画、ドラマ、舞台などで幅広い役柄を演じる。ドライブトーク企画が好評の動画配信チャンネル「奥菜恵 Megumi Okina」は、コロナ禍明けに再開予定。プライベートでは2児の母。
「ありがとう」は、思うだけでなく言葉で伝えたい
実は私、年齢を重ねた今が一番、「毎日が楽しい」と感じています。もちろん悩みがないわけではないけれど、ストレスもそんなに溜まらず、怒ることも昔に比べて減っていて。これはたぶん、無駄なエネルギーの使い方をしなくなったということなのかもしれません。
過去2年半のコロナ禍を過ごす中で、“絶対にこうあるべき”ということは、実はそんなにないと気付いて、すごく楽になったんです。本のタイトルでもある渡辺和子さんの言葉「置かれた場所で咲きなさい」が好きなのですが、この言葉に対する私の解釈は、“どんな状況でもベストを尽くし、楽しもう”ということ。暗いニュースが多い昨今、いくらもがいても変えられない現実ってあるじゃないですか。そういう時、自分自身が気持ちを切り替えられるかが大きな分かれ道になる気がするんですよ。
苦しい時も迷える時も
読書が進む道を照らしてくれた
「人生において特に影響を受けたのがこのおふたりの本。いくつかの言葉はずっと心に残っています。美輪明宏さんの著書も好きです」(奥菜さん)。『置かれた場所で咲きなさい』(渡辺和子:著、幻冬社刊)、『生きてこそ』(瀬戸内寂聴:著/新潮社刊)
周囲のスタッフ、家族の支えに感謝の気持ちを
13歳から大人に囲まれて仕事をしてきたこともあってか、その頃からずっと、年を重ねた魅力的な女性たちに憧れを抱いていました。人生の全てを享受しながら生きている姿が、時に強く見えたり、柔らかく見えたり。自分もそういう年の取り方をしていけたらいいな、と今はワクワクしているんです。
この年齢になって改めて感じるのは、自分は周りのスタッフの方や家族の支えがあって、ようやく自分の足で立つことができるんだということ。「いつもありがとう」という感謝の気持ちは、これからもずっと忘れずにいたいですし、心の中で思っているだけじゃなく、それをちゃんと相手に伝えていきたい。“伝える”って、やっぱりものすごく大切なことだから。
犬猫たちと暮らすにぎやかな毎日、
家族の絆が深まっています
犬猫たちと暮らす賑やかな毎日、
家族の絆が深まっています
「ボストンテリア“わか”、マンチカン“まる”、黒い保護猫“りん”、ペルシャ×ノルウェージャン・フォレスト・キャット“ルナ”の計4匹と暮らしています。私は元々は犬派でしたが、いつしか猫アレルギーを克服。自由で気分屋の猫たちの魅力に、どっぷりはまっています」(奥菜さん)。
取材・文=土谷沙織 ※GLOW2022年4月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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