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【気を付けたい女性のがん】[南果歩さん×原千晶さんトーク/前編]病気が見つかった経緯や治療について

執筆者:GLOW編集部

乳がんを経験した南 果歩さんと、子宮頸がんを経験した原 千晶さんにお話をお伺いしました。今回は前編、病気が見つかった経緯や治療、経過などを聞くとともに、病後の人生を楽しむコツも教えていただきました。今回は前編。


病気のチェックアップを続けることがとても大事

南 果歩さん(以下南) 私、実は乳がんが見つかる1年半前まで、マンモグラフィを受けたことがなかったんです。ちょっと体の調子が悪くて、出産した病院の先生のところに行った時に初めてマンモグラフィで検査をして。その時の画像がきれいで、先生が大丈夫ですよと。ところが、検診を受けてからしばらくたった時に、なぜか頭の中に〝人間ドック〞という言葉が浮かんで。虫の知らせなんじゃないかと思って、人間ドックを受けなきゃという気持ちになったんです。その頃、撮影が立て込んでいたので、細切れにあちこちの検査を受けたのですが、婦人科の検査だけが受けられない状況で。でも、この際だからひとつも漏らさずにすべてチェックしたいと思っていたら、キャンセルが出て無事に婦人科の検査も受けました。結果は「疑いあり」。それで検査、診断、治療へと進むことになったんです。

原 千晶さん(以下原) すごい偶然ですね。やっぱり検査は大事ですね。


 本当に偶然! 私、こういった取材を受ける時に、この人は偶然受けた検査で見つかったんだって知ってほしいと思っています。私が乳がんにかかった時は11人、今では9人にひとりが乳がんになるので、40代以上の女性にはぜひとも検診を受けてほしいですよね。低年齢化も進んでいますし、環境やストレスの影響もあると思います。女性はあれこれ忙しいと思いますが。マンモグラフィが痛いから受けたくないという人がいるようですけど、病気になってからの治療とその後のことを考えたら、マンモなんて全然!

 本当に。マンモグラフィや子宮頸がんの検診なんて一瞬の痛みとか恥ずかしさですよね。私からすると、言い方は悪いですが、屁でもない(笑)。私の子宮頸がんは検診ではなくて、クリニックに駆け込んだことがきっかけで見つかったんですけれど。生理が重くて仕事中に具合が悪くなることがちょこちょこあったんですよね。でも30才頃のことなので、生理痛は病気じゃない、具合が悪くても薬を飲んでおけばいいと思っていたんです。でも、がんとわかる半年くらい前からは我慢できないくらいお腹が痛かったり、不正出血があったり。おりものに血が混じってどろっとしたものになっていたりとか、もう明らかに変だなと感じていました。

そうこうしているうちにお腹が痛くて我慢できなくてようやく婦人科のクリニックに行ったら子宮頸部にできものがありますと言われて。大学病院に行ったら子宮頸がんと宣告を受けました。がんって年配の人がなるものじゃないの?と思ってすごくびっくりしました。まだ結婚もしてないし、子どもも産んでないし、これから!と思っていたのでその部分のショックが相当に大きかったです。子宮全摘出をすすめられましたけど、それはどうしても踏み切れなくて。その後、しばらくは通院してたんです。そうしたら5年たった頃に、生理の時にあまりの痛さで倒れてしまったんです。それで開腹して子宮を全摘出しました。

 今から20年前くらいって、子宮がんに頸がんと体がんがあるとは知らなかったし、知っていてももっとずっと先のことって思ってましたよね。

 本当に。子宮全摘出の手術を受けてから13年もたっているのに、今年の夏は手術の時にリンパ節をとった後遺症で、リンパ浮腫になりました。抗がん剤治療もすごく苦しかったです。若くてもがんになるし、治療は苦しいし、後遺症もあると知ってほしいです。

 私も乳がんの標準治療として抗がん剤治療を受けましたけど、毎回、病院で倒れていました。

 変な表現ですけど、自分が自分じゃないような感じになってました。副作用のオンパレードで、吐き気や倦怠感、脱毛も。むくみもすごくてバーンと太ってしまって。女性としては見た目の変化を受け止めるのが大変でした。

次回、周囲の人との関係や仕事のことをトーク

【南果歩さんPROFILE】

南果歩さん 原千晶さんとのトーク 女性の病気

みなみかほ:1984年のデビュー以降、映画、テレビドラマなどで活躍する俳優。体のために筋トレを始め、トレーナーの総合格闘技の試合も観戦。旅に出て、自分が住んでいる場所から離れて息を抜くことがストレスを軽減する時間になるそう。

南果歩オフィシャルブログ

【原千晶さんPROFILE】

原千晶さん 南果歩さんと女性の病気についてトーク

1994年に『クラリオンガール』に選ばれ芸能界デビューし、バラエティ番組などで活躍。現在は東京近郊に移住し、釣りに熱中。ブログでがんの予防や後遺症などの情報を発信するほか、女性特有のがん患者の会「よつばの会」を発足。

CHIAKI HARA Blog

よつばの会


撮影=当瀬真衣〈TRIVAL〉(P72-75) ヘア&メイク=重見幸江〈gem〉(南さん)、西田裕美子〈Manoa〉(原さん)  取材・文=黒川ともこ ※GLLOW2023年12月号より

この記事を書いた人

「45才、輝きはいつだって自分の内側にある」をテーマに、40代のヒントになる情報をお届けします! 雑誌は毎月28日発売!

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