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映画『ゴールデンカムイ』1/19公開! 山﨑賢人「アクション、人間ドラマ、グルメ、ミステリー……全部入った最高の作品です!」【完成報告会レポート】

執筆者:GLOW編集部

映画ゴールデンカムイ 完成報告会 

実写化不可能では、と言われた野田サトル氏の人気漫画『ゴールデンカムイ』がついに1月19日(金)より公開! 鑑賞するのがもっと楽しくなる話が繰り広げられた、12月20日の完成報告会の様子を紹介。山﨑賢人さん、山田杏奈さん、矢本悠馬さん、玉木宏さん、工藤阿須加さん、柳俊太郎さん、大谷亮平さん、久保茂昭監督、松橋真三プロデューサーとずらり。


【キャスト、監督、プロデューサーが登壇】

映画ゴールデンカムイ 主人公杉元 山崎賢人

山﨑賢人さん

杉元佐一を演じる山﨑さん。見学に来ていた野田サトル氏から、「色々なことを言われたりとか色々あると思うけど、僕は味方ですから」と言われ安心し、また背中を押されたという。

映画ゴールデンカムイ アシㇼパ 山田杏奈

山田杏奈さん

アイヌの少女・アシㇼパを演じる。アイヌの信仰心、アシㇼパの根底の考え方などを監修の先生に教えてもらいながら役を作っていった。

映画ゴールデンカムイ 矢本悠馬 白石由竹

矢本悠馬さん

原作で人気のキャラクター・白石由竹を演じる。原作の一ファン、一読者として白石が実写になった時、こうであったらいいな、というものを演じたそう。

映画ゴールデンカムイ 玉木宏 鶴見中尉

玉木宏さん

カリスマ性と狂気を持つ陸軍最強と言われる、大日本帝国陸軍第七師団の中尉・鶴見篤四郎を演じる。玉木さんも原作のファン。熱量の高い現場だったという。

映画ゴールデンカムイ 工藤阿須加 月島

工藤阿須加さん

鶴見中尉の忠実な側近、大日本帝国陸軍第七師団の軍曹・月島基を演じる。工藤さんも原作のファン、そして月島のファンで、演じられて心から嬉しかったと語った。

映画ゴールデンカムイ 二階堂浩平、洋平 柳俊太郎

柳俊太郎さん

大日本帝国陸軍第七師団の一等卒、双子の軍人・二階堂浩平、洋平の二役。インパクトの強いイカれた兄弟を演じることが非常に幸せだったと挨拶。

映画ゴールデンカムイ 谷垣源次郎役の大谷亮平

大谷亮平さん

秋田のマタギ出身であり、大日本帝国陸軍第七師団の一等卒・谷垣源次郎を演じる。完成した映画を観て「アクションが本当にすごい。自分はアクションが少なくてほっとしているくらい。ぜひ劇場で見ていただきたい」とアピール。

映画ゴールデンカムイ 久保監督と松橋プロデューサー

左:久保茂昭監督
右:松橋真三プロデューサー

久保監督は原作の大大大ファンでフィギュアも全部持っているそう。原作の魅力を語ると半日かかるとか。松橋プロデューサーは、長い道のりだったけど無事に素晴らしい作品が完成したと語ります。

[役作りについて]

MC 山﨑さんが演じられたのは不死身の杉元という、不死身ですけどもただやっぱりそれだけではないキャラクター。役作りはどういう風に進めていたんですか。

山﨑 二〇三高地の戦いの前に、過去の幼馴染の梅ちゃんと寅次のところから撮影させてもらったので、戦争に行く前の杉本から丁寧に作っていけたので、男としての強さはあるけど心も優しいというか、そういう部分を撮影してから、二百三高地の撮影をさせてもらって。撮影もワンカットで結構長回しだったんですけど、不死身というのを表す上でもワンカットはすごく意味のある撮影だったというか。そこから金塊探しになっていくんですけど、戦争で傷ついた心、大事な人間として忘れてしまった部分とか、傷ついた部分をアシㇼパさんに出会ってちょっとずつ心がほぐれていくみたいなのを表現できたらいいなと思ってやってました。

MC 大谷さんもおっしゃってましたけど、とにかくアクションがすごいですね。今までもすごいアクションシーンをやっていらっしゃいましたが、やったことがないようなアクションがあったと聞いたんですけど。

山﨑 最初の冒頭の長回しもそうですけど、杉本は生きるためにやられる前にやるという鬼神のような戦いぶりだったと言われるくらいの狂気みたいなのが出ればいいなとやっていたのと、あとは馬ぞりですかね。馬ぞりは本当に引っ張ってもらって。

久保監督 普通、本人がやらないようなアクションで引きずられてズワーっていくっていう。普通は合成だったりするんですけど、賢人君はそういったところをすごく挑戦してくれる方。北海道の夜って半端なく寒いんですよ。過酷どころじゃなくて本当にすみません、ぐらいしか言えないんですけど、それ以上に素晴らしいカットが撮れたと思うんです。

MC 相当に大変なシーンだったんですね。

山﨑 いや、でも楽しくて、人生でそんな馬車に引きずられることないので。

MC 肉体がすごいです。

山﨑 体重を約10キロくらい増やして。強さを表すためにトレーニングや軍事練習もさせてもらいました。日本の武道から来ている戦い方を練習させていただいたんですけど、冷静に倒していくところ、感情で戦うところもあるし色んな戦い方がありました。

映画 ゴールデンカムイ 山崎賢人

MC そこに寄り添っていく山田さんはアイヌの少女アシㇼパという役で、どんなことを意識しながら演じられていたんでしょうか。

山田 アイヌの少女ということで、とにかく学んで、アシㇼパさんの根底の考え方には何があるんだろうというのを監修の中川先生に教えていただきながら、少しずつ作っていきました。彼女は信仰的なところは大事にしつつ、合理的な考えをしているところもあって、原作では「私は新しい時代のアイヌの女だから」と言っているんですけど、そういったところも役を作る上で大事にしていました。

MC  雪の中でアクションや移動したり、あと弓の達人ですから、練習なんかも大変だったと思うんですけど、いかがでしたか。

山田 私はほぼアクションが初めてだったので、走り方とか立ち止まり方とかそういうところから教えていただいて。大谷さんも仰っていましたけど、私も激しいアクションがなくてよかったなと正直思ってしまうくらい大迫力でした。弓矢はたくさん練習し、家に持って帰って、家のカーテンに向けて打って練習していました。

MC そして矢本さん。激しいアクションシーン、コメディの部分も担う役柄でしたけど、この人気のキャラクタープレッシャーはあったんでしょうか? あとかなり体を張るシーンも多かったと思いますけど、ぜひその辺も伺ってもいいですか?

矢本 もちろんプレッシャーはあったのですが、もともと『ゴールデンカムイ』の大ファンで、その中でも白石推しで、まさか自分が推しているキャラクターを演じさせていただけるとは思っていなかったので、それだけで肩に力が入ってガッチガチだし、すごい大作でさらにガッチガチになっちゃって。最初の123日目とかは調子悪かったですね。撮り直してーとか思いながらやってたくらい。でも白石は結構、他のキャラクターとは違って、志とかどうしてもという祈願とかの思いもないまま金塊の争奪戦に入っていく自由なキャラクターなので、自分が堅くなってたら白石由竹の自由さという魅力を引き出せないなと思って、全部忘れてやるようになってからは調子良かったです。

久保監督 最初から調子よかったよ?

MC マイナス10℃の中で撮影してたわけですよね。

矢本 特に辛かったのは、原作の中にもある雪山の川に入るシーン。原作を読んでいる時は結構コメディなシーンなのでゲラゲラ笑ってたんですけど、生の肉体で12月から1月にかけての雪山の川は笑えなかったですね。体調大丈夫かなと思ってて、でも全然風邪引かなかったんですけど、撮影終わった今年(2023年)、取り戻すかのように風邪引きましたね。他の現場で迷惑かけてましたね。

MC 山﨑さんも入ったんですよね。川が凍っていたと。

山﨑 朝凍っていたのをスタッフさんたちが、僕たちが入る前に砕いていました。

矢本 一番寒かったかもしれないです。寒いというよりも痛かったです。

ゴールデンカムイ アシㇼパと白石役の山田杏奈と矢本悠馬

MC 鶴見中尉は絶大なカリスマ性とさらに狂気と合わせ持つ個性の強いキャラクターですが、どのように演じられたんでしょうか?

玉木 僕も原作が大好きなので、まさか自分が鶴見中尉を演じられると思っていなかったんですけど、イメージが原作によって分かっていて、でも実写で演じる時には周りを脅かすような存在でなければいけない。そういう怖さが必要だけど、どこか愛嬌みたいなものがなければ部下たちがついてこないわけだし、先の読めない存在感を目指してやっていました。何かやらかすぞという感じではなくて、いきなり何かをやってしまうような怖さというかそのさじ加減が難しかったです。

MC 鶴見中尉と対峙した山﨑さんはどうでした? 

山﨑 ゾクゾクしてましたね。串刺されるし、いきなりですからね。

玉木 さっきお弁当に串団子があって、狙って置いたのかなと思って。

山﨑 あのシーンをやったから団子を見るとすぐ思い出した。

玉木 団子を見て思い出すことないんですけど、この作品に関しては思い出しました。 

MC 出来上がったものをご覧になって感想はいかがでしたか?

玉木 皆さんが出ているシーンはすごく迫力があって、VFXCGがすごく説得力のあるものに仕上がっていて、冒頭の熊がどうなるんだろうと思ったら、現実との境目が分からないくらい恐怖を感じるものになっていたので、今でなければ出来ないものだなと感じました。

 MC 工藤さん、月島としてどんなところに気を付けていらっしゃいますか?

工藤 鶴見中尉の絶対的な命令を全て遂行する冷酷で機械的な月島なので、小細工かもしれないですが、目を開きすぎちゃうと垂れ目になるので、なるべく開かないようにとか、ちょっと伏せ気味にしてみたり、外見からでもいいから取り入れようと思って。緊張すると声が上がって高めになることもあるんですけど、重いしっかりとした声でセリフを言いたかったので、家でずっと「はい」の練習をしてました。
馬ぞりのシーンは、あそこまでがっつりのアクションが初めてだったので、山﨑さんに頼り切ってしまったなと思いつつも、でもむちゃくちゃ楽しくできました。

ゴールデンカムイ 山崎賢人と玉木宏 杉元と鶴見中尉

MC 柳さんは、双子の軍人ということで、一人二役を演じられました。どういうところに気をつけながら演じられたんでしょうか?

柳 どう芝居すればいいんだろうと単純に疑問でしたが、ボディダブルの方がいて、まず自分がやってそれを覚えてもらって、浩平の時に洋平をやってもらって。スタッフさんも次どっちだっけみたいな感じで。見分けもつかないくらいだったので、そこからこんがりました。※キャストから「こんがり」に突っ込みが入る。
アクションに関しては、キャラクター的に型というよりも変わった動きでアクションしようと思って、自由に動かせてもらいました。

MC そして大谷さん。原作でも人気の高いキャラクターですが、撮影の前に準備されたこと、どういうところに気を付けて演じられたんでしょうか?

大谷 アクションはあまりなかったのですが、マタギの出身ということで雪山を走ったり歩いたりできるように体を作らないとと足腰だけは鍛えさせてもらいました。キャラクターの中で、一番真面目ですごく誠実な男なので、あんまり僕はそっちのタイプじゃないんですけど、誠実に見えるようにそこを大事にしました。

MC 久保監督、日本各地で大規模なロケをし、特に作品の舞台となる北海道での撮影、なかなか大変なこともあったと思いますが、いかがだったんでしょうか?

久保 なるべく北海道の雪の中で撮りたいということを強く言わせていただいて、今回の映画は9割ぐらい雪のシーンなんですけど、本当の雪で撮ることが、今までのエンターテインメント映画の中ではないと思っています。雪の撮影自体が普通の撮影の4倍ぐらい時間がかかるようなイメージですが、僕らの体感的には15倍ぐらい大変、準備を含めて。それぐらい過酷な中で準備をしてやらせていただいたところがあります。アシㇼパの衣装もアイヌの方の手縫いで、一着作るのに半年ぐらいかかるんです。杉元に関しても、銃に関して、日露戦争の二〇三高地は三十式の銃なんですけど、日本にないんです。三十八式はいっぱいあるんですけど、そういったものも一つ一つ作って。

ゴールデンカムイ アシㇼパの衣装はアイヌの方の手縫い

アシㇼパの衣装

ゴールデンカムイ 杉元の三十式の銃

杉元の銃

MC 最後に松橋プロデューサー、改めて完成したこの本作、どういう作品になりましたか。

松橋 まずはこの場を借りて、幹事会社であるWOWOWの皆さんに感謝を申し上げたいと思います。こういう大きい作品を作るにはやはり巨大な資本が必要なわけで、今の日本映画の環境でいうと、なかなかチャレンジして踏み出してくださる方が少ないので、本当に感謝しております。今世界でいろんな国の作品が見れるという環境がどんどん整ってきている中、日本のエンターテイメントがどうなっていくかも問われていると思うんです。そんな中、どんとすごい作品を出して日本のエンターテイメント作品はすごいんだ、ということを世の中に出したい。そういう気持ちで『ゴールデンカムイ』という企画を立ち上げました。出来上がった作品は本当に世界に出して恥ずかしくない、むしろ日本のエンターテイメントすごいんだ、というようなものに仕上がっています。こういった作品がどんどん日本から出ていって、世界中のエンターテイメントを日本の作品で埋め尽くしていけたらいいなと思っております。そんな作品に仕上がっていると思いますので、どうぞお楽しみにしてください。

MC 力強い言葉をいただきました。最後に山﨑さんから一言をいただいてもよろしいでしょうか。

山﨑 『ゴールデンカムイ』は、スタッフ、キャスト、皆がそれぞれ愛とリスペクトをもって魂込めて作った作品です。広大な北海道の自然があり、キャラクターそれぞれ自分の正義や信念があってそれに向かって生きていて、そういう中での人間ドラマがあって、迫力のあるアクションがあり、ご飯を食べるグルメの要素もあり、囚人たちを探していくミステリーの要素もあり、コメディの要素もあり全部入っています! 全部入っている最高のエンターテインメント作品ができましたので、ぜひ大スクリーンで見てほしい、あっあと、クマも出てきます。本当に全部入っているので、ぜひ大スクリーンで見てほしいです。

山崎賢人 ゴールデンカムイ 完成報告会

映画『ゴールデンカムイ』公式サイト

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