【更年期】10人に1人は「乳がん」になる時代、多いのは45才から55才【医師に聞く検診の大切さ】
執筆者:GLOW編集部
[見て触って、しこりや引きつれなどをチェック]
定期的に検診を受けていても日々、手で触って確認することが大切です。 鏡で正面から見る、手を上にして皮膚を引っ張った状態でも見るといいでしょう。上から見ると気づけないヘコミや、皮膚が引きつれてできる影に気づけます。手で体を洗う、ボディクリームを塗ったりするのもいいですね。隅々まで触ることで小さな変化を感じれます。「こんな小さなしこりをよく見つけたね」とこちらが感心するほど微細なしこりを見つけた方もいらっしゃいますよ。顔を洗うと肌の変化に気づくように、今日も胸に異常なし!と思えるようになっていただきたいですね。いつものあなたを知らないドクターよりも、毎日触っている自分の方がごく小さな変化に気づけますから。
[乳がんは様ざま、進行スピードや治療法も違う]
特に注意したいのは遺伝性の乳がんです。血縁の母・祖母・おば・自分の姉妹のふたり以上が乳がんになった、左右の乳房にがんができた、あるいは男性乳がんになった人がいる場合などは、通常より若く20代から乳がんにかかる確率が高くなります。しかも遺伝子の異常により発生する乳がんは進行の早い、タチの悪いタイプの乳がんを発症することも多いのです。そのため、遺伝性の乳がんの心配があるなら、若い世代から1年に1回以上は検診を受けるべきです。現在では遺伝性の乳がんと確定診断ができれば、予防的切除が保険適用で受けられるようになりました。
さらに付け加えるなら、乳がんには様ざまなタイプがあって、進行スピードや治療の方法もそれぞれ違います。乳がんと診断されたら自分のタイプについて正しく知り、自分がどのように治療したいかを医師と納得いくまで話すことが大切です。
検査も治療も日々、アップデートされて、よりよい治療ができる時代になっています。悲観せずに自分に自信を持って前向きに治療していただきたいです。
イラスト=MAIKO SEMBOKUYA 取材・文=黒川ともこ ※2020年11月号より
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