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【韓国ラブコメディ】調停中に記憶喪失になった夫婦は離婚できるのか!?『ラブリセット 30日後、離婚します』公開中! 【伊藤さとりの映画レビュー】

執筆者:伊藤さとり

映画『ラブリセット 30日後、離婚します』韓国映画

映画パーソナリティ・心理カウンセラーの伊藤さとりさんが、お肌も心もぷるっと潤う映画を紹介する連載。今回は、公開中の『ラブリセット 30日後、離婚します』。「イカゲーム」シーズン2に出演が決定しているカン・ハヌルと、『還魂』で注目を集めたチョン・ソミンが8年ぶりに共演、離婚寸前に記憶喪失となった夫婦を演じる。記憶をたどる夫婦二人に、離婚させたい両家の家族が絡んだ韓国映画らしい上質なコメディ。


登場人物すべて愛おしくなるコメディ

“夫婦喧嘩は犬も食わぬ”と言うけれど、映画ではいつの時代も面白いネタになる。マイケル・ダグラスとキャスリーン・ターナー共演『ローズ家の戦争』(1989)、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー共演『Mr.&Mrs.スミス』(2005)、どちらも命懸けバトルだけれど、この映画『ラブリセット 30日後、離婚します』は、スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバー共演『マリッジ・ストーリー』(2019)のような口頭での相手へのブスブス系から幕を開けます。けれど、そもそも二人のスタート地点がもはや『猟奇的な彼女』(2003)のような韓国映画らしい強気過ぎの美女だと分かるシチュエーション。それはまるであの映画の主人公キョヌと彼女のその後のような夫婦関係であり、本ビジュアルもどちらも女性が男性の首に手を回すポーズなので、もしやのオマージュ作品なのではと疑ってしまいます。

伊藤さとりさんのおすすめ映画 『ラブリセット 30日後、離婚します』

韓国映画 『ラブリセット 30日後、離婚します』

それはともかく、いつか殺し合っても可笑しくないのでは?と思う夫婦エピソードは散々、こすられた展開ですが、まさかの交通事故で二人の記憶が無くなることから互いを見つめ直すのは夫婦バトルではなかったと思うし、そこに妻の妹の監視付きで夫婦生活をしばらくやってみようというのも更なるスパイスとなって笑いを巻き起こすのです。

この記事を書いた人

映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー 伊藤さとり

SPECIALIST

映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー

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邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見等のMCを数多く担当している。また、心理学的な視点からも映画を解説。12月に新著は『映画のセリフで心をチャージ 愛の告白100選』(KADOKAWA)。「ぴあ」、「otocoto」でのコラム連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」、「めざましテレビ」「ひるおび」での映画コーナー等、幅広いメディアで映画を紹介。映画と、映画に関わる全ての人々を愛してやまない映画人。

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