【実話映画】『ロイヤルホテル』旅先のワーホリ、生々しいハラスメントにあったらどうする? 7/26公開!【伊藤さとりのシネマでぷる肌‼】
執筆者:伊藤さとり
実は日本映画でも似たアプローチで、“女性はモノではなく人間である”と伝える作品が近年公開されました。それは女優である松林麗監督による性暴力に声を上げる映画『ブルーイマジン』(2024)です。インタビューで松林監督は自身の作品のラストを暴力的にしようと悩み、結果的に違う選択をしたそうですが、もしそうしていたら本作『ロイヤルホテル』と同じ展開だったのかもしれません。そう考えると余計ラストの解釈が人により違うことに納得しかないのです。
それにしてもカナダから来た女性と親しくなろうと、地元の男性がオーストラリアのアーティスト、カイリー・ミノーグの「ロコ・モーション」(1987)を流して交流を図るシーンは秀逸。この映画、男性が女性を落とす為に頑張る姿も滑稽だよね、と言っているようでした。
——伊藤さとり
この記事を書いた人
邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見等のMCを数多く担当している。また、心理学的な視点からも映画を解説。12月に新著は『映画のセリフで心をチャージ 愛の告白100選』(KADOKAWA)。「ぴあ」、「otocoto」でのコラム連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」、「めざましテレビ」「ひるおび」での映画コーナー等、幅広いメディアで映画を紹介。映画と、映画に関わる全ての人々を愛してやまない映画人。
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