【映画】のん・田中圭・滝藤賢一の魅力が光る! 冴えない新人小説家が、編集者と文学界をのし上がる『私にふさわしいホテル』! 【伊藤さとりのシネマでぷる肌‼】
執筆者:伊藤さとり
映画パーソナリティ・映画評論家の伊藤さとりさんが、お肌も心もぷるっと潤う映画を紹介する連載。今回は、12月27 日(金)公開の『私にふさわしいホテル』。新人小説家の中島加代子(のん)は、大御所小説家・東十条宗典(滝藤賢一)の酷評があり、単行本も出ずぱっとしない。文豪に愛された山の上ホテルに自腹で宿泊する加代子は、先輩の編集者・遠藤(田中圭)の力を借りて、文学界をのし上がる!!
伊藤さとりさんレビュー
売れているからいい、だけではない熱血コメディ
のんさんと滝藤賢一さんが作家バトル!?しかも編集者に田中圭さん!?って聞くだけで“きっとコメディに違いない”と確信を持つのはなんなのでしょうか。いやきっとこの3人でコメディをやって欲しいという願望も相まっての予測だったんですが、見終わった感想は、コメディだけじゃなく、これはクリエイターの情熱も詰まった熱血コメディなのだというものでした。
それにしてものんという俳優には、[真っ直ぐ]が似合う。ご本人も演技も絵を描くにも音楽活動にも一直線。聞くと「絵を描く時は、何を描くと決めているわけではなく、書いているうちに湧き上がってくる」とのこと。だから堤幸彦監督は主人公・加代子にのんさんをキャスティングしたんだわ、と納得してしまう。だって加代子は、小説を書くことに情熱を注ぎ、自分の才能を信じて疑わず、とにかくがむしゃらで、それでいて変身も大好きだからファッションもコロコロ変わるんです。あっ、のんさんもお洒落番長でいろんな服を着こなすし…。そういった意味で、全シーン見ていて飽きない!
この記事を書いた人
邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見等のMCを数多く担当している。また、心理学的な視点からも映画を解説。12月に新著は『映画のセリフで心をチャージ 愛の告白100選』(KADOKAWA)。「ぴあ」、「otocoto」でのコラム連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」、「めざましテレビ」「ひるおび」での映画コーナー等、幅広いメディアで映画を紹介。映画と、映画に関わる全ての人々を愛してやまない映画人。
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