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「婦人科医に聞く」薬によって月経を止めるリスク、閉経後の影響はあるの?

執筆者:夏目 円

閉経後は骨密度の低下に気をつけて

夏目 更年期症状の治療のひとつに、ホルモン補充療法(HRT)がありますが、ジエノゲストとの違いを教えてください。

小宮先生 ホルモン補充療法(HRT)は、更年期によって低下したエストロゲンを補うことで更年期症状を改善する治療法です。一方、ジエノゲストは含まれず、プロゲステロンのみを含む薬ですから、種類がまったく異なります。

HRT(ホルモン補充療法) 塗る、飲む、貼る方法があるHRTの主な治療法には錠剤、ジェル、パッチがある

夏目 ジエノゲストを閉経するまで服用する人が多いと聞きました。

小宮先生 3年、5年と続けている方もいますよ。

夏目 ジエノゲストの服用を続けた場合、閉経後に何か影響はありますか?

小宮先生 長期的に月経を止めて閉経をした場合、エストロゲンが多少分泌されていたとしても、いちばん気になるのは骨密度です。更年期になると低下する一方ですから、骨粗しょう症などのリスクが考えられます。

夏目 骨粗しょう症はもっと上の年代かと思っていました。

小宮先生 最大骨量は18歳から20歳ぐらいで決まっていますから、40代でも少ない方がいます。ですから、今のうちに数値をしっかり把握しておきましょう。もし、骨密度が低いことがわかれば、生活習慣を見直し食事や運動などで補い骨を丈夫にしましょう!


【教えてくれたのは】

小宮ひろみ先生

国立成育医療研究センター 女性の健康総合センター センター長、女性総合診療センター センター長 1986年山形大学医学部卒業。同大産婦人科などで勤務した後、2004年より福島県立医科大学附属病院にて女性専門外来(2008年より性差医療センター)を率いる。同大医学部医療人育成・支援センター臨床医学教育研修部門副部門長、男女共同参画推進本部副本部長、男女共同参画支援室長、性差医療センター教授、ダイバーシティ推進本部副本部長、ダイバーシティ推進室長などを経て現職。専門は産婦人科、生殖内分泌、性差医療、漢方医療、女性医学。

国立成育医療研究センターサイト

この記事を書いた人

美容エディター 夏目 円

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美容ライター。2023年4月よりメルボルンに移住、シティからトラムで20分、ビーチから徒歩10分という絶好のロケーションのアパートに娘と二人暮らし。50歳にして味わう初体験の数々に驚きと戸惑い、さらに興奮を隠せない日々が続くも、第二の人生をとことん楽しんでいる。母娘移住のきっかけ、日常のあれこれは毎週金曜日「note」にて更新中。

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