【藤原ヒロシ12月の1枚】優しい音色が心和ませるブラジル発の最新ローファイサウンド『Nyron Higor』
執筆者:GLOW編集部
遊び心あふれる優しい音色が心和ませる
ブラジル発の最新ローファイサウンド
ナイロン・イゴールは、ブラジル・北東部出身のマルチ奏者。エキゾチックな香りのするローファイな宅録サウンドで注目を集めているようです。本作は彼の最新作。ブラジルの伝統音楽とMPBの流れを感じさせながらも、ロマンチックでポップなサウンドが満載。すでにジャイルス・ピーターソンなども推しているとか。
インストゥルメンタルをメインに丁寧に作り込んだ楽曲がたっぷり。ゆったりとしたリズムの中、憂いを帯びたホーンが響いたり、ロマンチックなギターが鳴ったり、シンセが霧のように漂っていたり、何度か聴いているうち、その都度、発見があって飽きません。
何よりいいなと思うのは全体を覆う優しい音色。鳥のような口笛や、遊び心のあるオルガンなど、聴いているうち心が和んできます。

Nyron Higor
このアルバム、僕は友人に教えてもらい、聴いてみたのですが、最初はブラジルの作品だと認識せず、興味を持ちました。楽曲によってはドゥルッティ・コラムみたいにも聞こえるし、洗練されたジャズのようにも聞こえる。ジャンルにとらわれない、普遍的な魅力が詰まっていると思います。
ちなみにブラジル音楽は好きですね。多種多様なので、ひと口に言えないけど、ジャンルだとやっぱりボサノヴァが一番。特に名盤と名高い『ゲッツ/ジルベルト』は影響を受けました。 そちらは近々、紹介するのでお楽しみに。
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