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【映画】2/17公開 『BLUE GIANT』「ジャズやるべ」好きを貫く3人の熱さに引き込まれる【伊藤さとりのシネマでぷる肌‼】

執筆者:伊藤さとり

映画 BLUEGIANT

映画パーソナリティ・心理カウンセラーの伊藤さとりさんが、お肌も心もぷるっと潤う映画を紹介する連載。今回は2月17日公開の『BLUE GIANT』。ジャズバンドの3人を描いた同名漫画のアニメ化。山田裕貴さん、間宮祥太朗さん、岡山天音さんの声のお芝居、上原ひろみさん、馬場智章さん、石若駿さんの演奏も注目。週末の予定に加えてみてください!

山田裕貴、間宮祥太朗、岡山天音の
声の熱演にも注目です


セッションの魅力を伝えたい!ジャズってかっこいい!その想いがダイレクトに伝わるアニメが全国公開となりますよ。それは特に楽器の演奏に興味のある子ども達にも見て欲しいと思った映画『BLUE GIANT』。その熱量と言葉に出来ない怒涛の涙はなんなのか? 書きながら紐解いていきたいと思います。

物語の主人公は、仙台に暮らす高校生・宮本大。彼はあることをきっかけにジャズに魅了され、毎晩、練習を重ねて日本一のサックスプレイヤーになるべく、卒業と共に意気揚々と上京します。頼りは高校の同級生・玉田俊二。彼のもとに転がり込み、ジャズの音色を求めて入った店で同世代の敏腕ピアニスト・沢辺雪祈の演奏に圧倒され、「一緒にジャズやるべ」と猛烈アタック。そんな宮本の姿に影響されドラムを始めた玉田も加わり、3人バンド「JASS」を結成。彼らは今や大人のものになっているジャズの世界へと挑むのです。

映画 BLUEGIANT

映画 BLUEGIANT

石塚真一氏のジャズ漫画が何故、ここまで人気を博し映画化されたのか? それはただの音楽青春モノでも友情モノでもなく、「好きが一番強い」ということを伝える熱力と、固定概念を外せというメッセージが原作に描かれていたからなんですよね。しかも、アニメーションになることで汗まみれのプレイを視覚でも独創的に表現でき、音響の良い映画館で聴覚からジャズの魅力をダイレクトに味わえるんだから映画向きの原作だったということ。

「やってみなければ分からない。今の俺たちに何が出来るか一回見てみたい」
そう語る宮本大がやたらとかっこいい。しかもその声を俳優の山田裕貴さんが豊かな感情で表現していて泣けてくるのです。更にクールで自信家の沢辺雪祈には、実写でも演じて欲しいと思えるほどハマっていた間宮祥太朗さん。ちょっと自信無さげで人が良い愛すべきキャラ玉田俊二には岡山天音さん。この贅沢なキャスティングは、彼ら自身が持つ印象とキャラクターがマッチしているから大いに納得でありました。

にしてもピアノの演奏シーンにも胸がかき乱されると思ったら、世界的ピアニスト・上原ひろみさんが劇中の演奏と全体の音楽を担当だったとは。
贅沢なセッションを劇場で堪能出来て大満足でした。

2/17公開『BLUE GIANT』

映画 BLUE GIANT アニメ

【あらすじ】ジャズに魅了され、テナーサックスを始めた仙台の高校生・宮本大(ミヤモトダイ)。雨の日も風の日も、毎日たったひとりで何年も、河原でテナーサックスを吹き続けてきた。卒業を機にジャズのため、上京。高校の同級生・玉田俊二(タマダシュンジ)のアパートに転がり込んだ大は、ある日訪れたライブハウスで同世代の凄腕ピアニスト・沢辺雪祈(サワベユキノリ)と出会う。大は雪祈をバンドに誘う。はじめは本気で取り合わない雪祈だったが、聴く者を圧倒する大のサックスに胸を打たれ、二人はバンドを組むことに。そこへ大の熱さに感化されドラムを始めた玉田が加わり、三人は“JASS”を結成する。楽譜も読めず、ジャズの知識もなかったが、ひたすらに、全力で吹いてきた大。幼い頃からジャズに全てを捧げてきた雪祈。初心者の玉田。トリオの目標は、日本最高のジャズクラブ「So Blue」に出演し、日本のジャズシーンを変えること。 無謀と思われる目標に、必死に挑みながら成長していく “JASS”は、次第に注目を集めるようになる。「So Blue」でのライブ出演にも可能性が見え始め、目まぐるしい躍進がこのまま続いていくかに思えたが、ある思いもよらない出来事が起こり……。

2月17日(金)全国公開!
2023/日本

原作:石塚真一『BLUE GIANT』(小学館)
監督:立川 譲 脚本:NUMBER8 スタジオ:NUT
出演:山田裕貴、間宮祥太朗、岡山天音 
音楽演奏:上原ひろみ、馬場智章、石若駿
配給:東宝映像事業部

©2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会
©2013 石塚真一/小学館

この記事を書いた人

映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー 伊藤さとり

映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー

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邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見等のMCを数多く担当している。また、心理学的な視点からも映画を解説。12月に新著は『映画のセリフで心をチャージ 愛の告白100選』(KADOKAWA)。「ぴあ」、「otocoto」でのコラム連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」、「めざましテレビ」「ひるおび」での映画コーナー等、幅広いメディアで映画を紹介。映画と、映画に関わる全ての人々を愛してやまない映画人。

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