【日本酒】EXILE橘ケンチが40代女性におすすめする日本酒、日本酒が楽しめるお店・書籍『橘ケンチの日本酒最強バイブル』発売記念インタビュー!
執筆者:GLOW編集部
目次
EXILE・EXILE THE SECONDのパフォーマー、そして旅と食などへの造詣を深め広める活動をしている橘ケンチさん。旅と食を楽しめるものとして出会ったのが日本酒。日本酒を好きになってからは日本各地の酒蔵をめぐりさらにその知識を深めていったという橘さんが、日本酒にまつわる本をリリース。日本酒愛を存分に語っていただきつつ、お酒が好きなGLOW読者のためにシーン別でおすすめの日本酒も紹介していただきました!!
【渾身の500本テイスティング!
『橘ケンチの日本酒最強バイブル』】
EXILE、EXILE THE SECONDのパフォーマー・橘ケンチさんが、日本酒500本超をテイスティング&レビューした圧巻の288ページの日本酒読本! 47都道府県の日本酒をご本人のコメント付きで紹介したり、日本酒の定義・選び方・製造工程といった基礎知識や、酒蔵探訪も注目。1980円(宝島社)
【日本酒について、『日本酒最強バイブル』に関しての思い】
――今、日本酒業界では毎年、1万以上(※出荷のない銘柄などもあるので正確な数は不明)の銘柄が市場に出ているそうなのですが、その中で今回の本では、500本もの日本酒のテイスティングノートが掲載されています。橘さんは銘柄だと、今まで何本くらい飲まれてきたのでしょうか?
「酒蔵の数ではなく銘柄ということですよね。酒蔵の数でいうと、100から150くらいは回らせていただいているんです。一つの酒蔵で何本か日本酒を作っているところが多いので、それで考えると、今回500銘柄を飲ませていただいたので、500以上は確実なのですが……。1000未満というところじゃないでしょうかね」
――500本という数が圧巻すぎます。たくさんのお酒を飲み分けられる舌を持っていることに尊敬です。
「僕自身、500本をテイスティングするっていうのが初挑戦だったので、その最中にちょっと進化した気がしています(笑)」
――書籍自体は最初からこういった形にする構想だったのでしょうか? 橘さんの写真が少なく物足りないと思ってしまいます……。
「僕はいいんですけど(苦笑)。様ざまなアイデアがあって、もっと写真を多くしてオシャレにっていうのもあったのですが、今までいろんな日本酒本が出版されている中で、圧倒的に情報量のある本を作りたいと思って。一家に一冊あればいいっていう日本酒の教科書というか図鑑のようなものが作れたらいいなと。自信を持っておすすめできる1冊になったんじゃないかと思います」
【自分に合う日本酒の見つけ方は?】
――書籍の中で自分にあった日本酒を見つける方法を教えていただきたいです。
「シンプルにラベルや瓶のデザインといった感覚で選んでみるのもいいと思います。あとは、今回『ボディ』『甘さ』『辛さ』『酸味』『風味』をそれぞれ5段階で表示しているので、それを指標に選んで頂けたらいいと思います」
――まるでワインのようですね。
「そうですね。『ボディ』は、飲んだときのガツンとくるかどうかのインパクトを表しています。あと『酸味』は、最近日本酒もワインと同じく食中酒として飲まれるようなシーンが増えてきているのですが、食中酒として選ぶなら『酸度』の高いものを選ばれるのがおすすめです。『風味』は全体に広がるフレイバーのことでどれだけ余韻が残るかということ。これも参考にしていただくと選びやすいのではないかと思います。ただ、5段階評価なので、全部の星の数値が同じものもあるのですが、同じ味は何一つないというところが日本酒の奥深さ。なので、あえて自分の好みに合いそうな同じ数値のものを飲み比べても面白いかもしれないですね。この500本の中で様々な出会いを楽しんでいただきたいです」
【「これケンチさんに教えてもらったの!」って言っていいよ、なおすすめ日本酒】
――GLOWの読者は40代の女性がメインでお酒が大好きな人が多いんです。特にワインやシャンパンが好きな印象があるので、ワイン好きな女性におすすめの日本酒をおしえてください!
「富山県の『満寿泉』。これは、日本酒を絞ったあとに白ワインを作った樽で寝かせているので、ワインの香りが楽しめるし風味も日本酒とは違ってくるんですね。ブラインドで飲んだらワインだと思うかもしれない。見た目もワインっぽいので、ワイン好きな女性にうってつけ。ぜひ、飲んでいただきたい1本です」
――休日の朝からリラックスして飲むのに適したおすすめの一本は?
「長野県の『Beau Michelle(ボーミッシェル)』がいいかな。アルコール度数が9%で日本酒にしては軽めなんです。甘みが強いのですが、ジューシーな果実感もあって、ちょっと甘酸っぱいお酒というイメージ。なので、朝からそんなに悪酔いすることもないのかな(笑)。500mLなので飲みすぎることもなくてちょうどよいと思います」
富山県 桝田酒造店[満寿泉/純米大吟醸 スペシャル]
麹の割合を高め、濃厚で酸が高い酒を作り、ブルゴーニュの白ワイン作りに使われた樽の中で熟成。樽特有の香りが酒に溶け込むことで、きれいな吟醸香と樽の風味と甘みが一体になる。アルコール度数15% 720mL 5500円
長野県 伴野酒造[Beau Michelle]
厳寒の地、信州佐久で、厳選した地元の酒米で作り込む。醪が発酵中、蔵内にThe Beatlesの名曲を流して醸した酒。snow fantasy、cotton candyなど季節品も充実、ネーミングやラベルは女性からの支持が多い。500mL詰には専用カートン付き。アルコール度数9% 500mL 1320円
――飲みやすくて酒が進み、酒瓶が何本も家に転がる自体だけは避けたいと思いつつ(笑)。次に行きます。家で晩酌をする際に、夫と仲良くなれそうな一本は?
「石川県の『吉田蔵u』ですね。この酒蔵は若くてイケメンの吉田さんという方が作っていらっしゃって、お子様も最近生まれたばかり。ご夫婦仲もいいイメージがあるのであやかっていただきたいということで(笑)。また、お酒を作るための電気を再生可能エネルギーにするなどの取り組みもされていてSDGsを意識しながら伝統の酒蔵を運営しているというのも、夫婦の会話の糸口になるのではないかと。お酒自体は微発泡でフレッシュですごくクオリティが高いお酒だと思います」
――GLOW世代はママ友同士のホームパーティも多いもの。招かれた際に手土産として持っていくのに適したお酒は? できることなら、この企画で『橘さんが手土産に適した一本』としてお墨付きを頂いたというストーリーで泊をつけて持っていきたいと思っています(笑)。
「僕の名前でいいならいくらでも使ってください(笑)。新潟県の『REGULUS』です。これは素晴らしく美味しくて、日本酒の新たな潮流になりそうな一本。マスカットのような爽やかさやみずみずしさがある味です。これが日本酒なの?って思うくらい、日本酒を飲んだことのないお酒好きなGLOW読者にも喜ばれると思います」
石川県 吉田酒造店[吉田蔵u/百万石乃白]
地元白山の米と水と自社培養酵母のみを使用。乳酸や発酵助剤、酵素剤等など表示義務のない添加物は一切使用していない。フレッシュ感を追求した瓶詰め方法で微やかな発泡を感じる。アルコール度数13% 720mL 1870円
新潟県 阿部酒造[REGULUS]
クエン酸由来の酸味が口いっぱいに広がり、温度が常温に上がるとマスカット香も。洋食と相性が良く、ワイングラスで飲むのがおすすめ。1804年から続く同蔵のモットーは「発酵を楽しむ」。アルコール度数11~14%(年により変動) 720mL 2200円
【お酒も食も楽しめるお店を教えてください!】
――食べることやお出かけも好きな40代女性におすすめする美味しい日本酒が楽しめるお店は?
「奈良の『風の森』を作っている油長酒造のお酒を堪能できるレストラン『ā plus(アプリュス)』です。ここは酒蔵の中にあり、基本はフレンチでそのメニューに合わせていろいろな日本酒が出てくるんですね。油長酒造の『風の森』の飲み比べもできたり。料理も美味しいし日本酒との相性も計算されていておすすめです。GLOW姐さんは昼間から貸し切っていただいて(笑)。レストランや酒蔵がある『奈良県 御所(ごせ)』というエリアはすごく面白くなってきているんです。古民家リノベーションをした旅館があったり、昔ながらの銭湯をアップデートして新たにオープンしたりしているので、旅好きな僕からすれば日本酒以外にも堪能できる場所としておすすめです」
☑Restraunrant francais dans “Yamato Distillery”
ā plus(アプリュス)
油長酒造の敷地内にあるフレンチレストラン。店名の“Yamato Distillery”は大和蒸留所の意味。カウンター10席の店内では、ミシュランシェフによる料理と日本酒を堪能できる。油長酒造の日本酒『風の森』の飲み比べやペアリングもよいですが、奈良の食材を使ったコース料理はお酒を飲まない方でも楽しめます!
住所:〒639-2223奈良県御所市西久保本町1137 TEL:0745-40-3862 火曜定休
営業時間:ランチ11:30~ ディナー18:00~
――奈良県御所市、おとな旅の候補のひとつになりそうです!!! 最後に、日本酒の世界に魅了され知識を深めた橘さんですが、今後はどう日本酒と関わっていきたいですか?
「日本酒を知って、いろいろなプロジェクトに関わってきた中で僕にとっては今回の書籍が集大成的な一冊になったと思います。これをきっかけに日本酒の魅力がよりたくさんの方に伝わってほしいなと思いますし、僕的には日本酒が地域の象徴であってハブであると思っています。日本酒を中心にして様々な飲食店があったり、農業があったり、田園風景があったり、その地域自体を活性化できる力を持っているもの。僕のベースであるエンターテインメントと地域創生を結びつけていけたらいいなと思っています!
PROFILE
橘ケンチ
EXILE、EXILE THE SECONDのパフォーマー。 LDHのエンタテインメント構築を担う傍ら、 日本酒に造詣が深く、2016年10月から「SAKE PROJECT」を立ち上げ、全国各地の優れた 食材やその生産者、日本酒の造り手をはじめ とする職人とのコラボレーションを展開中。読書家でもあり、2月8日に初の小説『パーマネント・ブルー』を上梓した。
取材は&L&(アンドランド)のライブ当日。スタジオにいた毛玉犬との撮影をお願いすると快く引き受けてくださいました! アンドランドでは『橘ケンチの日本酒最強バイブル』にポストカードが付いた限定特典付きの書籍を販売中です(無くなり次第終了)!!
smart webインタビュー【EXILE橘ケンチが日本酒にのめりこむ理由「日本酒を理解することは、日本を理解すること」】もチェック!
撮影=大村聡志 ヘア&メイク=水野明美(HMC) スタイリスト=中瀬 拓外 取材・文=佐藤玲美
この記事を書いた人