武田久美子さん「いろんなことがあっても、気持ちを切り替えて前を向く」【これから先のわたしへ】
執筆者:土谷沙織
これから先のわたしへ
「Aging Gracefully」は、40代、50代女性のこれからを応援する、朝日新聞社とGLOWの共同プロジェクト。インタビュー『これから先のわたしへ』では、Aging Gracefullyをテーマに、 憧れの女性像や、一緒に歩んでいきたい相棒アイテム、自分らしくいられるモノやコトなど、わたしの“これから”をお伺いしています。
女優
武田 久美子さん
1968年生まれ。小学生の頃からキッズモデルとして活躍し、1982年映画『ハイティーンブギ』で女優デビュー。数々の写真集を出版し、グラビアクイーンとしても活躍。
誰もが平等に年を重ねるのだから、
何も恐れる必要はない
わたしは、アメリカのサンディエゴ在住22年です。現地で出会った人々から様ざまな影響を受けましたが、「Age is just a number.(年齢なんてただの数字)」という姿勢もそのひとつです。移住した当初は、年齢で相手を判断しない&態度を変えないアメリカ人にハッとさせられたものです。誰もが平等に年を重ねるのだから、何も恐れる必要はないんですよね。かく言うわたしも年々体力の衰えは感じていますが、何事においても「もうこの年だから」と自分で自分を制限はしません。すべてを受け入れ、今しかできないことを楽しみ、この先もずっとチャレンジ精神を持ち続けたいです。
☑今や第2の故郷でもある最高に住みよいサンディエゴ
「別れた夫の出身地というのが元々のご縁ですが、これだけ長く住むとお友だちもたくさんいますし、愛着があります。サンディエゴの代名詞は、大きく広がる青空とカラッとした空気。1年を通して温暖で、治安もいいので本当に住みやすいです。街中に空港があり、日本行きの直行便が週4便くらい飛んでいるのもありがたいです」(武田さん)。
写真は地元のショッピングモールにて。二十歳の娘、ソフィアさんと。
何か嫌なことがあっても
「この程度で済んでよかった」と自ら発想を転換する
思えばわたしが芸能界デビューしたのは13歳の時。いろんなことがあっても、いちいち悔やみ、立ち止まっていては次に進めないから、サッサと気持ちを切り替えて前を向くのが習慣に。そんな経験を積み重ねるうちに、ちょっとやそっとのことでは揺らがない今の自分に至ったのだと思います。わたしは、いつも自分に「運の強い人間だ」と暗示をかけています(笑)。たとえば料理中に指を切っても「(切ったのが)顔じゃなくてよかった」と捉えてみる。何か嫌なことがあっても「この程度で済んでよかった」と自ら発想を転換することで、不意の打撃をサッとかわすのです。それが自分らしく心地よく生きるためのわたしなりのお守りだと思っています。
☑人生の楽しみを味わうためにも健康な中で長く生きたい
「わたしは主治医の先生の『早期発見・早期治療なら病気が見つかっても大ごとにはならない』という言葉を信じ、20代の頃から健康診断を年1回以上マメに受け続けています。日々の小さな健康習慣としては、朝ごはんをしっかり頂き、適度な運動やストレッチも欠かしません」(武田さん)。
写真は、週3回を目標に母娘で通っているバレエクラスの風景。武田さんは3歳から13歳まで習っていた大好きなバレエを、今から13年前に一時期住んでいたニューヨークで再開したそう。
取材・文=土谷沙織 ※雑誌GLOW2023年3月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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