• Health care

GLOWの
記事をシェア

【更年期の不調ケア】「更年期うつ」は更年期障害の25%以上に症状が出るかも。何科にかかればいい?

執筆者:ヴィーナスちゃん

更年期(ヴィーナス)期の女性が知りたいことや疑問を、特命調査員ヴィーナスちゃんが調査! 今回は更年期うつについて。対策法や病院のどの科に行けばいいか、などパークサイド日比谷クリニックの立川秀樹先生にお聞きしました! ※GLOW世代特有の体の変化期である更年期を「ヴィーナス期」と名付けています。


☑数ある更年期の中でうつ症状が重く出る人も

ヴィーナスちゃん(以下) 寒くて気持ちが沈みがちな冬をすぎても気分が晴れないのは更年期うつでしょうか。

立川先生(以下立) 数ある更年期の症状の中で、特にうつ症状が重く出る人もいます。更年期障害の人の25%以上にうつ症状が出るという研究もあります。

 軽ければ自分で治せますか?

 規則正しい生活リズム・午前中の日光浴・たんぱく質の摂取を意識するといいですね。周囲に状況を伝えてサポートしてもらったり、「更年期だからこんなもの」と自分を許すことも大切です。

 それでもよくならない場合は病院に行くべきでしょうか。

 仕事や家事ができない、やる気がまるで起きないなど生活に支障があるなら精神科へ。

 精神科! 行きにくいです……。

 症状が深刻ならば抗うつ薬などを処方しますが、軽い場合は漢方薬を処方することもあります。また、婦人科と連携してホルモン療法などを行うことも。クリニックなら受診しやすいと思いますよ。。

 ところで更年期が終わればうつも自然に治るのでしょうか?

 深刻なうつの場合は自然には治りません。うつ状態が長引くようなら、精神科で適切な治療を受けた方がいいですね。

【更年期うつは自律神経の乱れを経て起きることが多い】

更年期の不調は自律神経の乱れによって起きるものが多いが、更年期うつは自律神経の先の脳に直結する中枢神経の不具合によって起きる。自律神経の乱れを整えるような生活をすることで更年期うつになりにくくなる。

☑自立神経の乱れによる不調 
口が渇く 肩がこる 頭痛 動悸 手・脇汗 めまい 寝つきが悪い 熟睡感がない 寝たのに朝だるい 胃がもたれる・げっぷがよく出る


☑更年期うつの主な症状 
抑うつ気分(憂うつになる・気分が落ち込む) 意欲の低下 情緒不安定 集中力低下 非哀感

☑更年期うつかも?と思ったらどの科に行けばいい?

[婦人科でよくなることもある]
精神科で女性ホルモン減少の影響が強いと疑われる場合は、婦人科と連携して検査やホルモン療法を行うこともある。あるいは、婦人科で精神症状が強いと診断された場合は精神科を紹介されるケースもある。更年期症状のひとつとしてうつっぽい程度なら婦人科で相談してみるのもあり。

[精神症状がつらいなら精神科へ]
抑うつ気分や悲哀感、意欲の低下に対しては抗うつ薬が処方されることが多い。また、更年期のうつ状態では不安・焦燥感が強いため、抗不安薬や感情調整剤、症状を緩和するために漢方薬を使うことも。「もしかして?」と思ったら早めに受診することが大事。

[心療内科はどう?]
心療内科はストレス性胃潰瘍、拒食症などの内科の病気に対して精神的な影響が大きい疾患を治療するところ。対してうつ病、パニック障害、適応障害などメンタルの病気を診るのは精神科。更年期うつなら「精神科」「精神科・心療内科」と標榜しているクリニックへ。

☑ヴィーナスちゃんの調査結果

更年期うつは軽いうちなら生活を見直す、周囲に理解してもらう、更年期限定で自分を甘やかすことでよくなると知ってひと安心。でも、無理せず精神科に行くことも大事だとわかりました。迷ったら受診して早く改善できたらいいですね。


【ガイド】

パークサイド 日比谷クリニック
立川秀樹先生

ストレスによる疾患の他、幅広く診療する精神科専門医。症状に応じて漢方薬を処方することも。メディア出演も多数。

パークサイド日比谷クリニック

イラスト=二階堂ちはる 取材・文=黒川ともこ ※GLOW2023年5月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。

この記事を書いた人

GLOW編集部所属の女の子。ホルモンバランスや体型の変化など、様ざまなお悩みを抱えがちなヴィーナス期(更年期)の女性が知りたがっていることや疑問をリサーチしている。

記事一覧へ戻る

GLOWの記事をシェア!