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【歯科医師に聞くヘルスケア】40代から増える「歯周病」! 状況と対策を知ろう

執筆者:GLOW編集部

40代から気を付けたい歯周病 

40代、内臓や女性ホルモンも気を付けたいけど歯や口の中もかなり大事。歯科医師の石井さとこ先生に教えてもらいます!


GLOW世代が今、特に気をつけるべきは歯周病、と石井さとこ先生。
「40代の2人に1人は歯周病といわれていますが、コロナ禍において歯科受診の機会が減ったことや、マスクの影響で口呼吸が増え、唾液の分泌量が減少したことで、さらに加速傾向にあります。歯周病は女性ホルモンとも大きな関わりがあるので、ホルモンバランスが乱れやすい40代は特に注意が必要。そもそも歯周病とは、歯の周囲の汚れ(プラーク)の細菌の毒素で歯ぐきに炎症が起き、歯を支える歯槽骨が溶けていく病気です。サイレントディジーズ(静かなる病気)とも表現されるように、初期段階ではあまり自覚症状がなく、治療が遅れると歯を失う可能性があるばかりか、細菌が全身を巡ることで、心臓病や脳梗塞、糖尿病などを引き起こすリスクもある恐ろしい病気なので、初期の治療がマストです。また、歯みがきで歯肉を傷つけ、知覚過敏を起こし、それが原因で象牙質が虫歯になる〝大人虫歯〞も増えているので注意を」(石井さとこ先生)

☑データでわかるGLOW世代の歯の大切さ

[40代から自分の歯が減り始める]

本来持っている歯は28本。厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、歯の喪失は年齢が高くなるほど進み、後期高齢者(75才以上)では、半数近くが失われているという結果に。40代半ばから徐々に歯の喪失が始まる傾向にある。

歯は28本 後期高齢者は半数近く失っている状況

[40代の2人に1人は歯周病!?]

一般的に、歯と歯ぐきの間にある溝=歯周ポケットが3mm以下であれば健康、4mm以上になると歯周病といわれています。厚生労働省の調査によると、4mm以上の歯周ポケット保有者の割合は、45才以上で過半数を占めています。つまり40代の約2人に1人は歯周病、全年齢層の約4割の人に歯肉出血が認められるという結果に。

40代から増える歯周病 石井さとこ

[女性ホルモンのバランスが崩れると口の中にも影響]

歯周病菌のなかには女性ホルモンの影響で活動が活発化するタイプが存在します。女性ホルモンのバランスが変動することで、口の中のバランスも崩れやすくなり、歯周病菌に侵されやすいので、更年期は特に注意が必要。更年期になると骨の組織も弱くなるため、歯を支える歯槽骨にも影響が出て、歯周病がより進行しやすい状態になります。

[早めに治療を!]

歯みがき中に出血する、歯肉が少し腫れるといった初期段階で治療をすれば、歯石除去やブラッシング指導などで改善。進行するほどに歯を残すことが難しくなるので、3ヶ月に一度は歯科受診することをおすすめします。

歯周病 初期は歯石除去やブラッシングで治療できる


【教えてくれたのは】

ホワイトホワイト 歯科医師 口もと美容スペシャリスト 石井さとこ

石井さとこ先生

歯科医師・口もと美容スペシャリスト:「ホワイトホワイト」院長。歯のホワイトニングを日本に広めた第一人者。歯と体を美しく保つための食事や、歯が美しく見える口もとメイクについてのアドバイスなどにも定評あり。

whitewhite

イラスト=二階堂ちはる 取材・文=松原 彩 ※GLOW2024年1月号より

この記事を書いた人

「45才、輝きはいつだって自分の内側にある」をテーマに、40代のヒントになる情報をお届けします! 雑誌は毎月28日発売!

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