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中江有里さん「若い頃にイメージした大人像とは違うけど、どんどん自由に楽しくなっています」【これから先のわたしへ】

これから先のわたしへ

「Aging Gracefully」は、40代、50代女性のこれからを応援する、朝日新聞社とGLOWの共同プロジェクト。インタビュー『これから先のわたしへ』では、Aging Gracefullyをテーマに、 憧れの女性像や、一緒に歩んでいきたい相棒アイテム、自分らしくいられるモノやコトなど、わたしの“これから”をお伺いしています。

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女優・歌手・文筆家
中江有里さん

1973年、大阪府生まれ。89年にデビューし、女優、歌手として活躍。読書に関する講演、小説、エッセー、書評も手がける。著書に『わたしたちの秘密』(中公文庫)、『水の月』(潮出版社)など。アルバム『Impression-アンプレッシオン-』発売中。

中江有里さんインスタグラム


年齢の数字の“こうあるべき”から
どんどん解き放たれていきます

わたしが今いちばんやりたいのは、小説を書くことです。でも小説は、構想から執筆、出版までに数年はかかるもの。そういう意味では、逆算して今という時間の過ごし方を考えないといけません。創作に託した時間や熱量は、それが必ずしも花咲くわけではないけれど、「やったんだ」という実感となって後でちゃんと自分に返ってくるのです。 
誰にとってもそうですが、人生は一回きりで、年齢を重ねていくというのは常に初めてのことばかりです。母と比べてみても、独り身で子どものいないわたしは全然違う人生を歩んでいるし、なんとなく若い頃に思い描いていたイメージとは異なる48歳の今があります。ほのかな期待が裏切られると同時に、〝こうあらねばならない〞からも解き放たれ、年々どんどん自由に、楽しくなっていっている気がします。

読書を通して出会った言葉がわたしを支えて励ましてくれた

ヴァージニア・ウルフ

「本の中の言葉は、いつもわたしに励みを与えてくれます。例えば、ヴァージニア・ウルフの“女性が小説を書こうと思うなら、お金と自分一人の部屋を持たねばならない”という一節。女性の自立に最低限必要なことを端的に言っていて、すごく共感します。読みながら心が動いた箇所の全てに付箋を貼るのがわたしの習慣。神保町の共同書店には、私の棚があって、こんな風に付箋が付いたままの本を販売しています」(中江さん)

中江さんの本棚が買える
PASSAGEby ALL REVIEWS

書評アーカイブサイトALL RE VIEWSに参加する書評家が選んだ本、本を愛する出店者が選んだ本が並ぶ、一棚ごとに店主が違う共同書店。東京都千代田区神保町1-15-3 サンサイド神保町ビル1F

公式サイト


歌手としての活動も2019年に再開、
初めての気分でチャレンジ

2019年、約25年ぶりに歌手活動を再開しました。最初は不安ばかりでしたが、こんなにも長いブランクがあるというのは、もはや初めてと同じようなもの。ある意味、怖いものはありません(笑)。
わたしは新しいことにチャレンジする時、新しい現場に入る時はいつも、「今なら恥をかいてもかまわない」と、何でも受け入れる覚悟をします。それは、25歳の時に独立して事務所を立ち上げた時に強く思ったことであり、今も挑戦する気持ちがわたしの背中を押してくれています。

心身のメンテナンスは10年以上続けているピラティス

「週に1回ピラティスをやることで、知らず知らずのうちに蓄積した体の歪みを正し、ニュートラルな状態に戻しています。呼吸を意識しながら、どの部分の筋肉にアプローチしているかを自覚して体を動かすのは、体だけでなく心にも向き合う大切な時間。日頃からインナーマッスルを鍛えているからか、肩が凝ることもほぼないんです。自分に合っていると思うし、これからもずっと続けていきたいです」(中江さん)
写真=Cavan Images/アフロ


取材・文=土谷沙織 ※雑誌GLOW2022年11月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。

女性誌を中心にファッション、ライフスタイル、著名人インタビュー等のページを執筆。30代半ばでヨーロッパに語学留学をして以来、英会話レッスンを日課にしている。

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