【更年期】のどが渇く、しょっちゅう水を飲むのは更年期のしわざかも! 粘膜を潤す対策は?
執筆者:ヴィーナスちゃん
更年期(ヴィーナス)期の女性が知りたいことや疑問を、特命調査員ヴィーナスちゃんが調査! 今回はのどの乾燥について。のどが詰まる感じがするとか、しょっちゅう水を飲んだりしていませんか? それ、暑さのせいだけじゃないかも。のどの乾燥も更年期の症状のひとつなんです。更年期で粘膜が乾燥する理由と、対策についてメノポーズカウンセラーの吉川千明さんにお聞きしました!
※GLOW世代特有の体の変化期である更年期を「ヴィーナス期」と名付けています。
☑エストロゲンが減ると水分を保持できなくなる
ヴィーナスちゃん(以下V) のどが渇いて水を飲みたいのではなく、のどが乾燥してのどを湿らせるために水をたくさん飲んでしまうのですが。
吉川さん(以下吉) それは更年期から始まる粘膜の乾きですね。女性ホルモンのエストロゲンが減ると肌、粘膜の水分保持がうまくいかなくなります。のどのほかに目や鼻やデリケートゾーンも乾いていませんか? 肌も乾燥しているはずですが、化粧品でケアできるので気づきにくいかもしれません。
V 顔がほてって暑いせいもある?
吉 それもありますね。西洋医学では自律神経が乱れて体温調整がうまくできないと説明できます。東洋医学では更年期は巡りが乱れがちで、気血水の「水」が下がって下半身が冷え、「気」が上がって熱を持つ。と同時に乾燥しやすくなる。それでのどが乾くのです。
V 粘膜が乾きやすい人の特徴は?
吉 エストロゲンが減れば誰でも乾燥傾向になります。いつでも飲み物を持ち歩いているとか、冬でも冷たいものを飲んでいるような人は自分で気づいていないだけ。顔がほてるから冷たいものを飲みたくなるし、のどが乾燥するから飲み物が手放せないのです。
V どんな対策をしたらいい?
吉 飴を舐める、のどを潤すスプレーを使うのはいいですね。漢方薬の「麦門冬湯」もいいですよ。私も漢方医に処方していただきました。飲むのはもちろん、のどが乾燥したら水に溶かしてうがいしてもいいそうです。そして最もおすすめしたいのはHRT(ホルモン補充療法)です。粘膜が乾燥する原因はエストロゲンの減少ですので、根本的に解決できます。
☑対策① 飴やスプレーでのどを潤す
飴を舐めると唾液の分泌が促されます。糖の保湿作用でのども潤います。また、乾いた口中では菌が増えやすいのでプロポリスやマヌカハニーがおすすめ。ただ、舐め続けていると糖の摂りすぎや虫歯の原因になることがあるので注意!
プロポリスに潤す植物マロウエキスを配合!
粘液質があるマロウエキスがのどを潤すほか、プロポリスの抗菌作用も期待。シュガーフリーで血糖値を上げにくいのも◎。nahrin スイッシーキャンディ 24粒入り 1296円(コスメキッチン)
口の中とのどを保湿し、口内浄化もサポート
乾いたのどを保湿して乾燥をおさえるだけでなく、天然由来の植物エキスが口の中を浄化して口臭も防ぐスプレー。メソワン オーラルスプレー 30mL 2750円(Mesoins)
☑対策② 漢方薬「麦門冬場」を飲む
のどを潤す効果がある漢方薬を試すのもgood! 特にのどが乾燥してせき込んでしまう人におすすめ。麦門冬湯を飲みつつ、マスクや加湿器を上手に使って、のどの乾きを加速させないように工夫するとよりよい。
のどを潤して、乾燥によるからぜきも鎮める
からぜき、気管支炎、気管支ぜんそくなどにも効く。体力中等度以下の人に。「クラシエ」漢方麦門冬湯エキス顆粒S 第2類医薬品 24包 4356円(クラシエ薬品)
☑対策③ HRT(ホルモン補充治療)で根本治療
HRTは更年期に減ってゆくエストロゲンを補う治療法。のどが乾燥する原因に直接アプローチできるので最もおすすめ。のどをはじめとした粘膜の乾燥だけでなく、エストロゲンが減ったことで起きる様ざまな症状に有効。パッチや飲み薬、ジェルなどを産婦人科で処方してもらえます。
☑ヴィーナスちゃんの調査結果
しょっちゅう水分を摂っていましたが、言われてみれば目も鼻もデリケートゾーンも乾いて全身パリパリ。のどの渇きではなく、乾燥だったとは!! プロポリスや甘い飴のほかにもスプレーや漢方薬もいいんですね。HRTも気になるので産婦人科に行きます!
【ガイド】
メノポーズカウンセラー
吉川千明さん
植物療法、漢方薬を熟知するほか、更年期と加齢のヘルスケア学会認定メノポーズカウンセラーとして更年期ケアに熱心に取り組む。
イラスト=二階堂ちはる 取材・文=黒川ともこ ※GLOW2023年7月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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