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【更年期】雨の日の「頭痛や不調、だるさ」の仕組みと治し方【医師に聞く改善方法】

執筆者:GLOW編集部

雨の日の頭痛がは自律神経が関係している

雨が降る前日、前々日からめまいやむくみ、手足の冷えを感じたり、天気が悪い日に頭痛になったり。これは気圧の変化が自律神経の乱れにつながることによって起こるもの。天気痛ドクター・医学博士の佐藤 純先生に仕組みや対策を教えてもらいます!


【佐藤先生に教えてもらいます!】

天気痛ドクター 佐藤純先生 雨の日の頭痛のワケ

天気痛ドクター・医学博士
佐藤 純先生

気象医学の第一人者。愛知医科大学病院 痛みセンター、竹橋クリニックで診療を行う。Xでは天気変化による不調発症リスクを発信している。

佐藤純先生のX

[耳抜きが苦手な人は気圧で不調が起こりやすい]

天気が悪いと偏頭痛が起こったり、古傷が痛むことが知られています。
これは内耳が気圧の変動に敏感な人でよく起こります。内耳が敏感な人の傾向として、飛行機に乗ると頭痛やめまいがする、飛行機から降りたあとやエレベーターでの移動で耳がつまった感じになりやすい、ダイビングなどで耳抜きが苦手といったことがあります。
鼓膜の奥にある内耳は音や平衡感覚を脳に伝えていますが、気圧の変化を感じるセンサーがある場所でもあります。天気の影響を受けやすい人は、受けにくい人に比べて 3倍くらいめまいを起こしやすいことがわかっています。

[内耳が気圧の変化を感じると脳がストレスを感じ、自立神経の乱れに]

内耳が気圧の変化を感じると、通常は脳に入ってこない刺激が耳から入ってきます。内耳が敏感であればあるほど、頻繁に脳に刺激が伝わります。すると脳がストレスを感じて、自律神経に対して「ストレス反応を起こしなさい」と指令を出すように、その指令が自律神経の乱れにつながって様ざまな症状を引き起こすのです。

交感神経が優位になれば頭痛が起こったり古傷が痛みますし、副交感神経が優位になれば眠くなったりだるさを感じます。血圧や心拍数にも影響を与えることもわかっています。めまいやむくみ、気分の落ち込みなどを引き起こすこともあります。気圧が変化することが引き金となり、自律神経の乱れによって起きる症状が出やすくなるというわけです。ただし、交感神経と副交感神経のどちらが優位になるかは人それぞれ。眠りに関して言うと交感神経が優位になればイライラして眠れない、副交感神経が優位になれば眠くなります。原因が同じ低気圧でも人によって症状がまるで逆になるのは特徴的です。

ホルモン分泌への影響についてはまだわかっていませんが、イライラして眠れない、頭が痛くて寝つけない、むくみのせいで手足は冷えるのに頭は暑いなど、更年期の症状とかぶるところもあると思います。GLOW 世代では判断が難しいところですが、頭痛がひどい場合は脳神経内科や頭痛外来、めまいがひどいのなら耳鼻科、関節が痛むのなら整形外科を受診するといいでしょう。できれば気圧変化によって不調が出ることに理解のあるドクターがベターです。あるいは不調がリンクする婦人科で相談するのもいいと思います。

この記事を書いた人

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