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元気をもらい、自分らしさに向き合える 10/28公開 映画『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』監督にインタビュー【伊藤さとりのシネマでぷる肌‼】

映画パーソナリティ・心理カウンセラーの伊藤さとりさんが、お肌も心もぷるっと潤う映画を紹介するこの連載。今回は映画『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』の監督とトーク! 1作目の『シャイニー・シュリンプス! 愉快で愛しい仲間たち』は実在するフランスのゲイの水球チームをテーマにした作品でフランスでは2019年の初週の動員数No.1。チームの絆を描いた1作目に続き、2作目の『シャイニー・シュリンプス! 世界に羽ばたけ』では、水球の試合に参加する旅路の途中での顛末を描きます。人気YouTuberブリアナ・ギガンテさんの初の映画出演、全世界共通エンディングテーマのビッケブランカさんの曲も魅力的。

 


こんなに明るい気持ちに
させてくれてありがとう! という作品。
−−伊藤さとり

伊藤さとり(以下伊藤):今日は、映画の水球チームのメンバーが着ているのと同じジャンパーを着せていただきました。うれしいです!

セドリック・ル・ギャロ(以下セドリック):これはそもそも映画のために作ったジャンバーなのですが、実在の水球チーム、シャイニー・シュリンプスのメンバーも気に入っちゃって、今ではみんなで同じのを着ているんですよ。

伊藤:そうなんですね。前作『シャイニー・シュリンプス! 愉快で愛しい仲間たち』をコロナ禍の最初の頃に観て、時に涙を流しながらも、こんなに気持ちを明るくさせてくれてありがとう! と思いました。世界にも私みたいな感想を持った方は多かったのでは?

マキシム・ゴヴァール(以下マキシム):うれしいことに反響がすごくて、多くの映画祭に招待され、世界35カ国で公開されたんです。今現在は、メキシコでリメイク版が撮影中です。

伊藤:それは素晴らしいですね。ところで最新作『シャイニー・シュリンプス! 世界に羽ばたけ』の冒頭では、ブリトニー・スピアーズの「Oops!…I Did It Again」に合わせてセーラームーンのコスプレ姿が登場。嬉しくなっちゃいました。

セドリック:あれは、僕も在籍する実在する水球チームでも、遠征時に実際にセーラームーンのコスプレ・ショーをやったことがあるので、映画でもやろうということになったんです。

音楽には個人の思い出があるから
心に直接響くのだと思う。
−−マキシム・ゴヴァール

伊藤:コスプレ・ショーのシーンを始め、前作も本作も音楽の使われ方がとても印象的です。音楽と映画の親和性をどういう風に考えていますか?

マキシム:音楽は、観客の感情に直結するものだから重要視していますよ。それぞれの音楽に個人の思い出があるから、直に心に響くんだと思います。

セドリック:ゲイにとって、踊ったり歌ったりっていうのは日常茶飯事。前作にも、あまりにも踊りに熱心になるあまり、水球のための水着を忘れてコスプレの衣装だけをトランクに詰めていた、なんていうエピソードがありました。そのくらい、踊りや音楽に命をかけているんです。

伊藤:だからこの映画のサウンドトラックは素晴らしいんですね。ところで、本作のゲイゲームズの開催地を日本にしたのはなぜ?

セドリック:実は前作を海外の配給会社でいちばん最初に買ってくれたのが日本のフラッグだったのです。そのご縁で、2作目の本作に関してはフラッグが共同プロデューサーとして参加することになりました。ゲイゲームズは世界各地で試合をするので、じゃあ日本を開催地にしよう、と。そもそものテーマとして、ロシアでの同性愛者差別を映画で告発したいと考えていたので、飛行機で開催地の東京を目指すはずが乗り継ぎ地のロシアで立ち往生してしまう、ということにしたんです。

伊藤:その中で同性愛者のための更生施設が出てきて、そこで葛藤する若者の心情も丁寧に描かれていましたね。

マキシム:実はこういった更生施設は、ロシアに限らず世界中で実在するんです。フランスでも最近まで存在しました。宗教上の理由だったり、国によっては政府が運営に関わっていたりもします。そこも皆さんに知って欲しいと思いました。

 

自らが決めた価値観で
生きている人は輝いている。
−−セドリック・ル・ギャロ

伊藤:GLOWのキャッチコピー「輝きは自分の中にある」は、本作のテーマともぴったり。おふたりが輝いていると思う人とは、どういう人ですか?

セドリック:社会から押し付けられた価値観ではなく、自らが決めた価値観で生きている人は輝いていると思います。つまり、自分自身を知って、自分自身を受け入れている人です。これはセクシャリティの問題だけでなく、あらゆる場所であらゆる物事に対して自分らしく生きているということです。

マキシム:僕は、他者を恐れることなく生きている人が輝いていると思います。

伊藤:おふたりは、来日は今回が2度目だそうですね。日本のどんなところに興味がありますか ?

マキシム:和食も建築もファッションも、日本の全部が好きです。来日前に行きたいお店のリストも作ってきました。

セドリック:今は食に興味があって、昨日の夜は天ぷら屋さんに行ってきました。素晴らしいシェフで、シンプルな調理でカブがご馳走になるということに感動したんです。フランスでは、すごくつまらない映画のことを「カブみたいだね」と表現するので、「映画の宣伝活動中にカブなんて言うなよ」と今マキシムからツッコミが入りました(笑)。とにかく、和食は風味が素晴らしいと思います。

伊藤:ぜひ日本を思う存分に堪能してくださいね。本日はありがとうございました!


監督プロフィール

セドリック・ル・ギャロ監督

フランス最古のテレビ局TF1のテレビリポーターとしてキャリアをスタート。30歳で、テレビ番組「50’s inside」や現代芸術のドキュメンタリーを監督。さらに、自身の劇団で俳優としても活躍。2012年、友人の紹介でゲイの水球チーム「シャイニー・シュリンプス」に加入。15年、フランスのテレビ局Canal+で、名作映画の架空の舞台裏を描いた短編テレビシリーズ「Scene de culte(原題)」の製作に参加。20エピソード分の監督・脚本・出演をつとめた。マキシム・ゴヴァール監督と共同監督した自身初の長編映画となる『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』は、ラルプ・デュエズ国際コメディ映画祭での審査員賞受賞をはじめ、数々の映画祭で受賞した。

マキシム・ゴヴァ―ル監督

数々の作家コンテストで入賞後、フランスのメジャーなテレビ番組の放送作家としてキャリアをスタート。2015年に『I Kissed a Girl(原題)』で長編映画監督デビュー。コメディ映画の新境地を開拓し、ラルプ・デュエズ国際コメディ映画祭で大賞を受賞。2017年、2作目のコメディ映画『Daddy Cool(原題)』を監督。18年、プロデューサーの紹介により、実在のゲイの水球チーム「シャイニー・シュリンプス」に所属するセドリック・ル・ギャロと出会い、前作『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』の共同監督・脚本を担当。世界30カ国以上で公開され、様々な映画祭にも招待された。


『シャイニー・シュリンプス! 世界に羽ばたけ』

【あらすじ】
クロアチアで開催されたLGBTQ+のスポーツと文化の祭典「ゲイゲームズ」に参加し、最高のゲームを繰り広げるも、ずっと病気を隠していたリーダー・ジャンを亡くしてしまったゲイの水球チーム《シャイニー・シュリンプス》。それから2年、メンバーたちは追悼の意を込めて【東京】で開催されるゲイゲームズを目指す。しかし、東京行きに興奮するメンバーたちは乗り継ぎに失敗し立ち往生してしまう。その場所はなんと、同性愛を認めようとせず“ゲイ差別”が行われている国だったのだ……。自分たちにとっては危険な場所だと説明するジョエルをよそに、楽しい時間を過ごそうと夜の街に繰り出すメンバーたち。たった一晩を過ごすはずが、彼らはやがて大騒動に巻き込まれてしまうのだった!さらに、メンバーそれぞれが抱える悩みや秘密も明らかになり、仲間の絆が試されることに。
果たしてシャイニー・シュリンプスは、無事に東京にたどり着くことができるのかー!?

10月28日、新宿武蔵野館ほか全国公開

2022/フランス・日本/113分
監督・脚本:セドリック・ル・ギャロ、マキシム・ゴヴァ―ル
出演:ニコラ・ゴブ、ミカエル・アビブル、デイヴィット・バイオット、ロマン・ランクリー、ローランド・メノウ、ジェフリー・クエット、ロマン・ブロー、フェリックス・マルティネス、ビラル・エル・アトレビー、ピエール・サミュエル、ブリアナ・ギガンテほか
エンディング曲:ビッケブランカ

提供・配給:フラッグ 宣伝:スキップ
© 2022 LES IMPRODUCTIBLES – KALY PRODUCTIONS – FLAG – MIRAI PICTURES – LE GALLO FILMS

ブリトニー×セーラームーン×シャイニーシュリンプスのコンボが見もののダンス!

ビッケブランカさんの全世界共通エンディングテーマも、もうひとつの映画のよう


通訳=高橋晶子 撮影=和久井ひとみ 取材・文=土谷沙織 

伊藤さとり映画評論・映画パーソナリティ・心理カウンセラー

邦画、洋画問わず年間500本以上の映画を鑑賞。映画舞台挨拶や完成披露会見等のMCを数多く担当している。また、心理学的な視点からも映画を解説。「ぴあ」、「otocoto」でのコラム連載や、YouTube「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」、「めざましテレビ」「ひるおび」での映画コーナー等、幅広いメディアで映画を紹介。映画と、映画に関わる全ての人々を愛してやまない映画人。

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